暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
幻影の旋律
ラスボス現る
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ん」
 「ええ。 それに、フォラスさんには恩がありますから」
 「あー……」

 お友達。 恩。
 僕とヒヨリさんたちは友達じゃないし、レベル9の麻痺毒用ポーションのことを恩だと言っているのならあの時も否定したけどそれは違う。 盛大な勘違いに吹き出してしまいそうになるけど、それでも参戦は参戦だ。 気が変わらないよう特になにも突っ込まない。

 さて、最後の1人であるリンさんに視線を向ける。
 一瞬だけ嫌そうに顔をしかめ、けれどすぐに諦めたのかため息を吐いた。

 「わかった。 俺もやろう」

 相棒(ヒヨリさん)に対してやや過保護なところのあるリンさんだからこそ、ヒヨリさんの参戦が決まった時点で退路はなかったのだろう。 まさか僕のような得体の知れない奴を相手にヒヨリさんを放置するなんて選択肢は存在しないのだ。 少なくともリンさんの中では。
 それでも納得できないのか、ヒヨリさんの頭を軽くペシリと叩くけど、それだって結局は甘やかしの部類だ。

 「それで、組み分けはどうするつもりだ?」
 「組み分け?」
 「俺たちは9人だ。 半々にしても1人あぶれる。 まさかバトルロワイアルをしようって言うんじゃないだろうな?」
 「バトルロワイアル? あはは、まさかだよ」

 それも楽しそうではあるけど、僕は首を振って否定する。

 「僕とアマリ対みんなに決まってるでしょ?」










 「ひとつ言っておくけど、この勝負、勝ち目はかなり薄いわ」

 フォラスが設けた作戦会議のための時間。 味方チームが全員集まったのを見て、クーネはそう切り出した。
 《片翼の戦乙女》の面々はそれに同意するように頷き、リンとヒヨリとティルネルは驚いたように目を丸くする。 この差はフォラスとの交戦経験があるか否かだろう。

 「私たちはフォラス君たちと何度も模擬戦をしているけど、2対4で戦って勝率は2割もないの」
 「2割……それは冗談ではなくか?」
 「ええ、至ってマジよ」

 淡々と告げられた衝撃の数字にリンは言葉を失った。

 クーネたちは強い。 個々の技量もさることながら、4人での連携は既に完成されていると言うのがリンの印象だ。
 全ての攻撃を受け止めるニオ。 長柄武器の長所を活かして堅実に仲間のサポートをするレイ。 高速隠密機動で敵を撹乱するリゼル。 そして、そんなアクの強い戦闘スタイルを持つ仲間たちを十全に活かす指揮官であり、自身も最高峰剣士のクーネ。
 そんな4人を相手に、たった2人で8割以上もの勝率を叩き出すフォラスとアマリにリンは戦慄する。

 が、そこで思い至った。

 アマリだ。
 アマリの《爆裂》と言うSAOに於いて埒外なスキルがあれば、そんな戦力差など容易に
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