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幻影の旋律
黒の土人形
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しになるだろう。
跳躍による高速移動は便利ではあるものの、それは直線的な移動しかできない。 フォラスのように《疾空》を習得していれば別だが、それではいつまで経ってもゴーレムを捉えることはできない。
そんなことは少女も重々承知している。
だからこそ、少女は左手の両手剣をゴーレムに向かって投擲した。
もちろんそんな攻撃は当たらない。
当たらないが、両手剣が地と接触した瞬間、その地点が爆発する。
《爆裂》
少女が有するユニークスキルの発動条件は単純明快で、《スキル保持者の攻撃》があれば爆裂は発動するのだ。 何も武器を保持していなければならないなんて縛りはない。 その攻撃が少女のものであれば投擲物でさえ発動するしーー
「ようやく捕まえました」
ーー己の足による踏み込みでさえ発動する。
両手剣の着弾によって生じた爆風にバランスを崩したゴーレムに向かい、地を強く蹴り込んだことによって発動した爆風で加速した少女が迫り、そして腕を掴んだ。
剣のように尖ったゴーレムの腕を掴めば当然ダメージが発生するが、少女はそんなことを気にもせずに《ディオ・モルティーギ》を振りかぶる。
「さあ、逝ってしまいましょうか?」
ふわりと優しく笑った少女が死を齎す決殺の一撃を振り下ろす。
が、さすがの敵もボスモンスター。 そのまま攻撃を喰らうようなヘマはせず、少女に掴まれている腕を切り離して攻撃から逃れようとする。
そして、轟音。
全てを飲み込む爆裂が周囲を支配した。
爆心地の只中にいた少女は自身が生み出した衝撃波に呑まれつつも敵のHPを確認する。 吹き飛ばされたゴーレムは3本あるHPの丸々2本と最後の1本の4割が喰われ、けれどそれだけで止まっていた。
仕留めきれなかった。
少女は成果に快哉を叫ぶではなく、至極冷静に自分の不手際を呪う。
たったの一撃でボスの総HPの7割以上も削っておいて、表情が晴れない理由は単純だ。
先ほどのあれは、不意打ちであったから効果を示しただけで、2度目はないその場限りの作戦。 同じことをしようとも、ボスクラスのモンスターが搭載している高度なAIに学習され、対抗手段を取られてしまう。
苦い顔を浮かべる少女の眼前で、その奇形のゴーレムは更なる奇形へと進化する。
行動パターンや形態の変化。 それは一撃でHPを喰われようとも変わらず行われる。
ゴーレムが自ら切り離した右腕が誰も触れていないのに宙に浮き、元々あった位置まで戻る。 次いで、背に生えた翼のような形状のパーツが分離して、計8本にもなる刃へと姿を変えた。 ゴーレムの僅か後ろに展開されたそれらは、全てが少女に照準を合わせるかの如く、切っ先をピタリと向けている。
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