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幻影の旋律
黒の土人形
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あれば絶対に浮かべない表情のまま、《少女》は高速で思考を構築する。
自身が取り得る最適の行動を。 目の前にいる邪魔な障害物を排除するための戦略を。
もちろん、その間も奇形のゴーレムの攻撃が止むことはない。
チクチクと肌を刺す脆弱な攻撃を意識の外に弾き出し、全ての攻撃をその身で受け続けていた。
その様はさながら諦めているようにも見えるだろうが、《アマリ》の辞書にその単語がないのと同様に、《少女》の辞書にもそれはない。
まずは足を止める必要があると理解した少女は素早く、そして的確にウインドウを操作して一振りの両手剣をストレージから取り出した。
予備武器。 正確に言えば遊び武器だ。
《色々な感触で敵をぶっ殺したい》と言う、極めてあれな理由によって、少女は多くの武器スキルを習得している。 そこには両手剣も当然のように含まれているが、彼女は既に両手斧を装備しているため、装備フィギュアに追加はできない。 故にソードスキルは使えないし、そもそも取り出した両手剣も《ディオ・モルティーギ》に比べれば軽量とは言え十分に重い。 どれだけ両手剣を振ろうとも当てることは叶わないだろう。
普
(
・
)
通
(
・
)
に
(
・
)
使
(
・
)
え
(
・
)
ば
(
・
)
……
「では、参ります」
凛と宣言した少女は両手斧を右手で保持して肩に担ぎ、両手剣を左手で構える。
《変則二刀流》と呼ぶにしても変則すぎる構えのまま敵を正面から見据えた。 ここで初めて、少女は敵に認識を向けたのだ。
敵はゴーレム。 《奇形の》ゴーレム。
少女に比べればいくらか巨体ではあるが、それでもゴーレムにしては小型に分類されるだろう。 フォルムも流線型で、両腕が鋭く研磨された剣のような形状をしている。 背には翼のようなパーツ。 体表の色は漆黒。
スピードに全てを捧げているだけあって攻撃は軽く、ゴーレム自体が軽量であることが窺える。
ここまで特徴を列記するとそれが果たしてゴーレムなのかと疑いたくなるが、額に刻まれた刻印は間違いなくゴーレム系モンスターのそれだ。
得た情報を冷静に分析し、そして少女は動いた。
まずは自身を斬り続けているこの間合いからゴーレムを弾き出すための攻撃。 当てる意思のない両手剣の一撃は悠々と避けられるが、そこまでは少女の計算内だ。 ステップ回避したゴーレムに、今度は少女が接近する。
単純な移動や攻撃は敏捷値の領分だが、跳躍は筋力値の領分だ。 瞬間移動と見紛う跳躍は一瞬でゴーレムとの間合いを詰め、右手の《ディオ・モルティーギ》が振り下ろされた。
瞬間、周囲に爆ぜる轟音と衝撃波。 だが、それすらもゴーレムにダメージを与えることは叶わず、既に攻撃範囲外に逃れている。
今から接近しようとも同じことの繰り返
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