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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百一話 伯爵の憂鬱な日
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た。

「いよいよ、ハルテンベルク伯爵、フォルゲン伯爵がサイオキシン麻薬にカール・マチアス・フォン・フォルゲンが関与している事を気づいたようじゃ」
「閣下、そうしますといよいよ作戦開始ですな」

「ケスラー、その通りじゃ。数日中にハルテンベルク伯爵、フォルゲン伯爵は軍部に圧力をかけに来よう、その時に両者に仕掛けるのじゃ」
「はっ、準備は既にできあがっています」

「ハルテンベルク伯爵も臭いものに蓋では、どうにもならんことを身をもってしるじゃろう」
「全て殿下の思惑通りになるわけですな」
「そうよ、殿下のお陰で素晴らしい成果が見込まれるのじゃ」

この日からハルテンベルク伯爵とフォルゲン伯爵に対する監視が強化され、カール・マチアス・フォン・フォルゲンに対する密かな護衛も更に強化されたのである。


帝国暦481年5月10日

■オーディン フォルゲン伯爵邸

 この日、ハルテンベルク伯爵とフォルゲン伯爵は軍務省人事局人事部長補佐エルンスト・フォン・バウマン少将の訪問を受けていた。本当であれば、密かに圧力をかけたはずが何故か訪問してきたことで怪しんだが仕方ないとハルテンベルク伯爵とフォルゲン伯爵で口裏を合わせて面会した。

「少将、来て貰ったのは他でもない、人事についてなのだが」
「伯爵、それはどう言う事でしょうか?」
「私の弟だが、暫く前線へ送ってもらいたいのだ」

「ほう、それは如何様な理由で」
「弟は、この度結婚することになって、今までは後方勤務であった為に、箔をつけてやりたいのだよ」
「そうだ、我が妹が肩身の狭い思いをしないようにしたいのだよ」

「なるほど、確かにハルテンベルク伯爵家とフォルゲン伯爵家としても武勲があった方が宜しいですね、判りました持ち帰りましてハウプト中将閣下にお伝えして、前線勤務を出来る様に致します」
「少将頼むよ、できれば弟は陸戦専攻だから、最前線の基地に配置して貰えると良いのだが」

「了解しました、伯爵のお考えも考慮して提案致します」
「頼むぞ」
「はっ」

こう言っているが、この話を聞いてホッとする、両伯爵を見て内心バウマン少将は大笑いしていたのである、そしてそろそろ時間かと思い猫を被るのを止めて大笑いを表に出したのである。

「アハハハアハハ、いやはや伯爵達は素晴らしい腹芸ですな」
いきなりの笑いに驚く、ハルテンベルク、フォルゲン両伯爵。
しかし次第に冷静になると怒り出した。

「無礼な、少将何を笑うか!」
「アハハハアハハ、伯爵達の臭い芝居には恐れ入りましたよ」
「何だと高々帝国騎士《ライヒスリッター》の分際で!!」

その時、応接室の扉が活きよいよく開けられた、誰も近寄れさせないようにしていたのにも関わらずであるから、両伯爵の驚
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