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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第107話:逃げるも戦略の一つ。そうさせないのが優秀な策士。
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も連中が新兵器の事に興味を持ってるって事ですか?」
多分……両方だと思う。

「どっちもだよ! アサルトライフルが関係する事なら最重要な案件じゃねーか!」
「そうですよグランバニアにとって最重要案件ですよ。でもリュカさん……事前に知ってたら、この連中がくる前に逃げてたでしょ?」
……う〜ん、その可能性は大きいな。

「……………」
「リュカさん。逃げてましたよね……貴方は!」
ウルフ君の問いに何も答えない父さん。それを見た諸国の方々も「うん。逃げてたな」「流石ウルフ宰相だ……的確な判断」と声が上がる。

「皆様、そんな事よりもグランバニアの新兵器を見学させて貰いましょうよ」
この中で唯一父さんの味方なポピーが、国王バッシングを押さえて本来の目的を遂行させる。だが兵器の話題になるのも父さんには苦痛だろう……

「やだ……見せたくない」
凄い返答だ。
一国の王様が言う台詞じゃないと思う。

「ええ〜……凄い答えが返ってきた……」
流石に驚く我が妹。
唯一の味方だろうに……

「ウルフ宰相……話しが違うではないか! 新兵器に関して交渉の場を設けてくれると言ってたではないか!!」
「交渉の場は設けたではないですか。我が国の新兵器を視察するも購入するも、その是非を交渉する場を今ここに設けてるではないですか!!」

「な……し、視察に関する事までも我々に交渉する責任がのし掛かるのか!?」
「そうですよ。以前(まえ)にも言いましたが、『陛下への説得以外の手はずは私が承ります』との事です。先程皆様も認めてくださいましたよね……私が陛下に何も報告しなかったからこそ、この交渉の場を設ける事が出来たのです。事前に報告してたら、リュカ陛下は逃げておりましたからね」

酷いペテンだ。
「あ、あの会合の流れでは、視察後の兵器購入に関する交渉を指してると思うであろう!」
「如何思うかは皆様方の自由ですが、私は一言も『視察の有無は任せてくれ』とは言ってません。ねぇ殿下……貴方も聞いてたでしょ?」

「な、何だお前!? お前もコイツ等が来る事を事前に知ってて黙ってたのか?」
「な、何て嫌な男なんだ君は?」
確かにウルフ君の言う事は正しいけど、ルドマンさんが勘違いするように話しを持って行ったのも事実だろう……

それでいて僕には黙ってるように進言して利用するなんて。
「お前等グルか……二人して国王を罠に嵌めるなんて!」
「ち、違いますよ父さん。僕はウルフ君に喋らないよう脅されてたんですよ!」

「はっはっはっ。何を言われます王太子殿下。伝説の勇者様で有り超大国グランバニアの第一王位継承者な殿下が、私如き平民の脅しに屈するとは思えませんよ。陛下を罠に嵌める為に私と共闘したと自慢しても大丈夫なんですよ(ニッコリ)」

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