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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第106話:大人の条件……それは自らの感情に左右されない対応が出来る者
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(ラインハット城:プライベートルーム)
ポピーSIDE
スノウの娘でウルフの二股相手であるリューノが妊娠した。
奴
(
ウルフ
)
の
MH
(
マジックフォン
)
を使って、今まさに私に報告してくれてる。
一応、礼儀として『誰の子?』って聞いておいたわ。
勿論『ウルフに決まってるでしょ……』と呆れ顔で言われたけど、一応聞いておくのが礼儀かなと思ったからさ。
なお、妊娠報告をした時は随分と揉めたそうだ。
そう聞いて私はてっきり“マリーの我が儘が爆発した”と思った。
でも真相は違く、狼狽えたウルフが即刻リューノにプロポーズし、妊娠までしちゃってる相手に遠慮せざるを得ないマリーが何も言えなくなり、そんなマリーに遠慮したリューノがウルフのプロポーズに辟易したからだそうだ。
その場に居合わせてしまったお兄ちゃまから聞いた話しじゃ、小一時間押し問答を繰り広げていたそうだが、我等がお父ちゃまの『今後一番大変なリューノの意見を重視しよう』と助言。(もっと早く、口挟め:byティミー)
そんで、当のリューノさんは『私は最初からマリーの結婚を邪魔する気は無かったの。ちゃんとパパをやってくれれば良いから、宰相閣下と人気
歌姫
(
アイドル
)
のカップルの方が国家的にも見栄えが良いでしょ。私は愛人って立場で良いから……ね?』って風当たりの悪くないポジションに落ち着いたそうだ。
私にだけ(多分お父さんにも)話してくれたもう一つの理由に『折角マリーの歌唱力も上がってきて、名実共に人気歌手になってきたのに、私の所為でウルフとの仲を優先させて、人気
歌姫
(
アイドル
)
の地位をフイにしてほしくないのよね。あの
娘
(
こ
)
って直線的だから』って教えてくれた。
「でも本当におめでとうリューノ。貴女達の中じゃマリーが一番乗りかと思ってたわ……計画性が無いから」
『ありがとうポピー姉様。私が一番計画性無かったみたいね』
いけない……今の言い方だと、そう言う意味になっちゃうわね。
「しかしリュリュも追い抜かれたわね。まぁこの事については誰も驚かないけどね」
『私が早すぎる事は否定しないけど、リュリュちゃんは論外でしょぉ!』
確かに……あの娘は論ずるに値しないわね。
「とは言え、当のリュリュには報告したんでしょ? あの
娘
(
こ
)
自分では常識人だと思ってるから、先越されて落ち込んでた?」
『……ううん。ウルフの子って聞いて凄く顔を顰めて『うへぇ……』って言って去ったわ』
「はぁ? 『うへぇ……』だけ!? 『おめでと』の一言も無し??」
『……うん。まぁリュリュちゃん、ウルフの事が大嫌いだからね。気持ちは解らないでも無いけど……』
好き嫌いの問題じゃ無いわよ! 身内の吉事なのに、自分の感情を抑えられないの、あの
娘
(
こ
)
!?
「その事は
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