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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第106話:大人の条件……それは自らの感情に左右されない対応が出来る者
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ルフが居て謝罪シーンを見せたくないとか理由を付けて後回しにしない事! 良い……今すぐによ!」
一方的に言い切って通信を遮断する。
通信を切る直前のリュリュは泣きそうな表情をしてた。
流石にあの
娘
(
こ
)
が泣きそうな顔をすると、心にトゲが刺さる感じがするわね……
でも言わなきゃならない事だし、言わないのはあの
娘
(
こ
)
の為にもならないから。
「一族のお姉様として随分厳しい事を言うなぁ……君はもっと
彼女
(
リュリュ
)
に甘いと思ってたよ」
家族の事柄に気を遣って出しゃばらないで居てくれた
旦那
(
コリンズ
)
が、部家の奥から出てきて素直な感想を発する。
「心外ね。私は常に公平よ。兄貴に対して以外は分け隔て無く接してるわ」
「なるほど。
兄貴
(
ティミー
)
にだけは厳しく……か」
「逆よ。大好きすぎて虐めちゃうのよねぇ(笑)」
「好意の裏返しだったのか!?」
ポピーSIDE END
(グランバニア城・ラングストン宅)
ラングストンSIDE
今日は何時もより早くにリュリュさんが訪れた。
私の作るスイーツ目当てで、ほぼ毎日帰宅直前に訪れるのだが、今日はまだ就業時間に到達してない。何があったのだろうか?
キッチンにある椅子に腰掛けると、顎だけをテーブルに乗せて随分と落ち込んでる様子を醸し出す。
「如何したんですかリュリュさん? 何か嫌な事でも……?」
「う〜ん……ちょっとね……」
「今日はパンプキンパイを焼いたので、食べます?」
悩み事を話したくなれば勝手に話すだろうし、私としては気分を変えて貰うしかないので、丁度焼き上がったパイを勧め状況を変えてみようと思う。
「
たびるぅ
(
食べる
)
」
何だか落ち込んでる彼女も可愛い。
私の料理で気分転換して貰えれば良いな。
「ふわぁ〜? サクサクで美味しかったぁ〜」
気持ちも落ち着いたのか、パイを食べて満足顔でお腹を擦るリュリュさん。
ちょっと食べ過ぎなんじゃないか気になる。
「……
先刻
(
さっき
)
ね、ポピーちゃんに怒られたの」
「珍しいですね……ポピー様がリュリュさんを怒るなんて」
悩みを吐露したくなったらしく、満腹な腹を擦りながら伏し目がちに話し始める。
「リューノちゃんがね……妊娠したの」
「おや? マリーさんよりも先ですか。面白い」
かなりの修羅場が巻き起こったと予想されるな。
「でね……私にも妊娠の報告に来てくれたんだけど、アイツの子供でしょ。だから思わず嫌な顔しちゃったのよ。そしたらその事をポピーちゃんに怒られて……」
「そりゃ怒りますよ。ポピー様は妹君達全員を等しく愛してますからね。ティミー殿下とは違う意味で……正しく……」
「うん。それでね……『直ぐに謝ってこい!』って言われてね……
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