暁 〜小説投稿サイト〜
グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第106話:大人の条件……それは自らの感情に左右されない対応が出来る者
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ルフが居て謝罪シーンを見せたくないとか理由を付けて後回しにしない事! 良い……今すぐによ!」
一方的に言い切って通信を遮断する。

通信を切る直前のリュリュは泣きそうな表情をしてた。
流石にあの()が泣きそうな顔をすると、心にトゲが刺さる感じがするわね……
でも言わなきゃならない事だし、言わないのはあの()の為にもならないから。

「一族のお姉様として随分厳しい事を言うなぁ……君はもっと彼女(リュリュ)に甘いと思ってたよ」
家族の事柄に気を遣って出しゃばらないで居てくれた旦那(コリンズ)が、部家の奥から出てきて素直な感想を発する。

「心外ね。私は常に公平よ。兄貴に対して以外は分け隔て無く接してるわ」
「なるほど。兄貴(ティミー)にだけは厳しく……か」
「逆よ。大好きすぎて虐めちゃうのよねぇ(笑)」
「好意の裏返しだったのか!?」

ポピーSIDE END



(グランバニア城・ラングストン宅)
ラングストンSIDE

今日は何時もより早くにリュリュさんが訪れた。
私の作るスイーツ目当てで、ほぼ毎日帰宅直前に訪れるのだが、今日はまだ就業時間に到達してない。何があったのだろうか?

キッチンにある椅子に腰掛けると、顎だけをテーブルに乗せて随分と落ち込んでる様子を醸し出す。
「如何したんですかリュリュさん? 何か嫌な事でも……?」
「う〜ん……ちょっとね……」

「今日はパンプキンパイを焼いたので、食べます?」
悩み事を話したくなれば勝手に話すだろうし、私としては気分を変えて貰うしかないので、丁度焼き上がったパイを勧め状況を変えてみようと思う。

たびるぅ(食べる)
何だか落ち込んでる彼女も可愛い。
私の料理で気分転換して貰えれば良いな。



「ふわぁ〜? サクサクで美味しかったぁ〜」
気持ちも落ち着いたのか、パイを食べて満足顔でお腹を擦るリュリュさん。
ちょっと食べ過ぎなんじゃないか気になる。

「……先刻(さっき)ね、ポピーちゃんに怒られたの」
「珍しいですね……ポピー様がリュリュさんを怒るなんて」
悩みを吐露したくなったらしく、満腹な腹を擦りながら伏し目がちに話し始める。

「リューノちゃんがね……妊娠したの」
「おや? マリーさんよりも先ですか。面白い」
かなりの修羅場が巻き起こったと予想されるな。

「でね……私にも妊娠の報告に来てくれたんだけど、アイツの子供でしょ。だから思わず嫌な顔しちゃったのよ。そしたらその事をポピーちゃんに怒られて……」
「そりゃ怒りますよ。ポピー様は妹君達全員を等しく愛してますからね。ティミー殿下とは違う意味で……正しく……」

「うん。それでね……『直ぐに謝ってこい!』って言われてね……
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ