開幕
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4番 右翼手 海未
5番 遊撃手 絵里
6番 中堅手 希
7番 三塁手 にこ
8番 投手 花陽
9番 一塁手 ことり
笑いが収まったところで先頭の穂乃果にサインを出す。それを受けた穂乃果はうなずくと打席で構えを取った。
相手の先発投手は背番号11のサウスポー。大きく振りかぶった彼女は、左打席で構える少女に第一球を投じる。
カーンッ
初球からフルスイングしていく穂乃果。結果は真後ろへのファールだったが、それはタイミングが合っていることを意味しており、ベンチから大きな声で誉め言葉が飛んでくる。
「・・・」
それを見てキャッチャーは次なるサインを出す。サウスポーはうなずき、振りかぶって次なる球を投じる。
(カーブ!!)
ストレートにタイミングがあっているとみるやすぐさま緩急をつけに行く。
カキーンッ
しかし、穂乃果はその球に対応するとバットをギリギリまで残しレフト前へと流し打つ。
「「「「「ナイバッチー!!」」」」」
先頭打者の出塁に盛り上がるベンチ。これには相手バッテリーは驚愕しており、次の凛がバントの構えをすると、サードをわずかに前進させていた。
だが、身体能力の高い凛にすんなり送らせるはずがない。
「走った!!」
初球からいきなりスタートを切る一塁走者。サウスポーにも関わらず足が上がった瞬間走り出したため、キャッチャーは二塁に送球できずに盗塁成功。ノーアウト二塁とする。
「チャンスよ!!凛!!」
「頑張れ凛ちゃん!!」
同級生からの声援を受け2球目打ちに行く。このボールを引っ掛けセカンドゴロに倒れるが、その間に穂乃果が三塁に到達。ノーアウト三塁。
「真姫!!思いきりいきなさいよ!!」
「穂乃果ちゃん還してあげて!!」
ここで打席に入るのはチームで1、2を争うスラッガー真姫。彼女は静かに打席に入り、サインを受ける。
(何もないよ。打っていけ)
剛からは何もサインが出ない。守備もまだ初回とあって前進する様子もない。
(来なさい)
力が入っているようだが、膝はユラユラと揺れておりボールにリズムを合わせている。投手は三塁ランナーを警戒しながら、初球を投じた。
カキーンッ
肩口から入ってきた変化球。それを見逃すことなどするわけもなく、打ち上げられた打球は高々と放物線を描きながらライトスタンドへと吸い込まれた。
ワーワーワーワー!!
横濱高校の勇姿を見に来たであろう観客たちは初出場音ノ木坂学院が先制したことに驚いている。いきなりのホームランを放った真姫は得意げな表情でホームへと帰ってきた。
「やったわね!!真姫!!」
「すこいよ真姫ちゃん!!」
「凛が出てたらもう1点入ったのに!!」
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