最終話「人の光」
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「くっそぉ! びくともしない!!」
コンテナの扉をこじ開けようとするユウマだが、扉はびくともしない。真耶がマット達のことを心配して駆けつけてみれば、コンテナの中に閉じ込められてしまったという状況になり、さらにオペレーターのノエルたちも同様の状態であったため、人手としてユウマとシャルロットを呼んできたのだ。
「ど、どうしましょう……!」
どうにかならないかと、真耶は焦りだした。そんな彼女の隣では、シャルロットがコンテナの内部をスキャンしており、内部ではどうやらMSを装着したまま身動きが取れない教員たちの姿が見えた。
「おそらく、特殊なジャマーウィルスがMSの動きをシャットダウンしたんだと思う」
ノートPCを開いてシャルロットは言った。
「俺のイフリートのヒートサーベルで焼き切ることってできる?」
「ダメだよ? コンテナの中にはいろいろな機器も積んであるから、最悪の場合機械ごと切ったら、ショートを起こして爆発しちゃうかもしれない。それに未知のジャマーウィルスだから下手にMSでこじ開けたり、解除もできないし……」
「じゃあ、どうすんだよ?」
「とりあえず、MS学園に連絡しよう? 今はそれしか方法がないよ?」
「そこのあんたら、こんなところで何している?」
そのとき、ふと三人の背後から一人の、青年の声が聞こえた。彼らが振り返ると、そこには赤いハチマキに赤いマントを羽織った、一人の青年が立っていたのだ。
*
「……ッ!」
デビルガンダムJrは、突然感じたとてつもない不愉快さに見まわれた。憎しみと、悲しみ、怒りをつかさどる自身にとって、人から感じる温かさとやさしさ、そして光を携えた仇名す存在がこちらへ一直線に向かってくる。その存在は自分への敵意を感じ、すぐにでも迎撃態勢へ移ろうとするのだが、存在が迫りくる彼方から図太い雷光が走り、彼の肩をギリギリにかすめた。その力はとてつもなく自分には追い付けない強大な力であり、先ほど退けた数体のガンダムたちとは違い、すさまじい気迫と執念を抱き、そして何よりも自らが負ったダメージを修復することができずにいた。
その主は、気配漂う彼方から現れた、新たなガンダムタイプのMSであったのだ。重装備の使用のはずが信じられない機動力と運動性、そしてこちらのビーム攻撃が通じない防御率の高いIフィールドを展開したフルアーマー使用の機体である。
パーフェクトガンダムは、肩のメガ粒子砲を放つと、つかさずに中距離兵器で隙を与えずに迎撃を加える。それに対し、デビルガンダムJrは反撃の余地すら与えられない。続けて蕾状態になっての突進をくらわそうとするも、その猛攻をいともたやすくかわしつつ、ホーミングミサイルで迎撃することでデビルガンダムJrはさらに距離をとることができずにいる。
小癪だと、ふたたび逆さまの本体をあらわにしたJrは
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