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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
21.友の為に
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気持ちよさそうに目を瞑っている。この二人は……、と思いながらも時間も時間だし仕方のないことだ。それにこの二人はリーファの無茶な頼みで相当な体力を消耗していることだろう。
しかし、このままではログアウトしてしまうので心を鬼にして叩き起こそうとするとトンキーが急にその歩行を止めた。
慣性によってリーファの体が前に押し出されるのをなんとか耐えるが膝の上で気持ちよさそうにしていたインプはそのまま前方へと投げ出された。
「んがっ──!」
変な体勢で転げ落ちたせいでどこかを痛めたのかのような声を上げるが無視してトンキーの頭近くまで移動して、前方を覗き込んだ。
そこに広がっていたのは穴だ。
それも尋常ではない規模の大きさだった。底には闇が広がるだけでその深さは計り知れない。
「……落っこちたら、どうなんのかな……」
「さぁな、ちょっと確認してくるか」
シュウが翅を広げて飛び出す体勢に入ろうとするとユイが真面目な口調で答えた。
「わたしがアクセスできるマップデータには、底部構造は定義されていません」
その言葉を聞いて慌てて飛び出そうとしていたシュウは翅をたたむ。
「うへぇ、つまり底なしってことか」
「飛び込まなくてよかった」
三人とも後ろに下がり、トンキーの背中の天辺まで戻ろうとしたその時だった。それよりも早く大型邪神が動き出した。
まさか、この穴に放り込む気なのだろうか。
しかし、邪神はそんなことをするでもなく巨体を水平に保ったまま下ろすと脚や長い鼻を丸めていくと完全に動きを止める。
リーファたちは顔を見合わせて恐る恐る背中から降りる。
「……こいつ、何がしたかったんだ……」
「……散歩?」
呆然と呟くキリトとシュウの横を数歩進んでトンキーの毛皮をトントンと叩く。
「おーい、トンキー。あたしたち、どうすればいいのようー」
もう一度トンキーの体を叩いた際に気づいたことがあった。先ほどまで柔らかで弾力があったトンキーの体がカチコチに硬くなっている。
まさか死んでしまったのでは、と思い慌てて毛皮に耳を押し付けた。すると微かではあるが呼吸音のような音が聞こえてホッとする。
黄色カーソルは、先ほどのダメージをフル回復状態になっている。
「おい、シュウ、リーファ。上見てみろよ、凄いぞ」
言われるがままリーファとシュウは顔を上げた。そこには凄まじい光景が広がっていた。
先ほど遠くに見えていた逆円錐に見えた世界樹の根っこが、今はほぼ真上にある。その根っこに抱かれるように巨大氷柱は、かなりの大きさでよくよく眼を凝らすと、その内側には何らかの構造になっている。
「ほんと、凄い……。あれが全部一つのダンジョンだとしたら、間違いなくALO最大規模ね……」
無意識の
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