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和-Ai-の碁 チート人工知能がネット碁で無双する
第一部 佐為編(桐嶋和ENDルート)
第36話 新初段シリーズ
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いっ、わかりました。はいっ、ハイ、大丈夫です。」
電話が終わるとヒカルが興奮気味に話しかける。
「聞いたか佐為!」「オレ塔矢名人と対局するんだ。ホラ! 新初段シリーズだよ!」
「去年見たろ! 塔矢と座間王座の! そうだ塔矢――アイツ。アイツ見に来るかな!?」
――ヒカルっ!!
「何?」 ――私に打たせて下さい
「……佐為」 ――私にあの者との対局を!
「ば……ばか言うなっ。塔矢が見に来るんだぞ! 塔矢だけじゃない。
奈瀬や和谷や越智だって! ホラ週刊碁にだって載るし!」
「それに新初段シリーズは逆コミ5目半のハンデがついて新初段の方に有利な対局だ。
おまえに打たせたら絶対に勝っちゃうじゃないか! おまえの強さはよくわかってる!」
「オレはまたお前の影を背負うことになるんだぞ!」 ――背負えばいい!
「勝手言うなよ! おまえひと事だと思って!」
――では、いったい。いつになったら私に打たせてくれるのか!?
――奈瀬との対局の後に言っていたAiとのネット碁の約束はどうなりましたか!?
「い、いや、あれは……ホラ一緒にネットカフェに行って探したじゃんいちおう」
「奈瀬が言うにはAiは夏休みのオレたちみたいに頻繁にネット碁をするような奴じゃないみたいだし……」
――だったら代わりに、いや代わりなどとは言いません。
――私もあの者と打ちたい!!
「……ど、どうしたんだ佐為。前に言ってたじゃないか。おまえ。
自分には時間が永遠にあるんだって! だからあわてないって!」
――そう思うんですけど……
(Aiというものの棋譜を見てからというもの胸騒ぎが止まらないのです。ヒカル――)
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