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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第104話:男より女の方が強いと思う。特に精神面が……
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(グランバニア城・宰相兼国務大臣執務室)
ウルフSIDE

「ウルフ君……ホント、マジで、個人的に助けて」
最近呼ばないと来なかったレクルトが、久しぶりに向こうから俺の執務室へ現れた。
大出世をし軍での階級が上から2番目になり、可愛い彼女も居て順風満帆に思えたのに、死にそうなくらい暗い顔して助けを求めてる。

「如何した? 減給4割が辛すぎて横領に手を染めちまったか?」
「僕がそんなに要領よく見えるの!?」
「いや全然」
「だったら無駄な事言ってないで、この頬の手形に話題を向けてよ!」

俺の部屋に入ってきて直ぐに気付いたのだが、レクルトの左頬には誰かにビンタされた赤い手の痕が残っている。
「それ……彼女に?」
まさかピエッサさんがと思ったのだが、尋ねてみたら大当たり。

「ぷぷぷっ……何が起こってるの?」
「サビーネちゃんにキスされてる所をピエッサさんに見られた(涙)」
俺の予想を遙かに超える返答に、堪らず大笑いをしてしまう。

「恋事に不器用なクセに、何であのキャバ嬢とキスしてんだよ(笑)」
「キスしたんじゃなくて、キスされたんだよ!」
違いが解らねー!

「何が違う?」
彼女(サビーネ)……陛下の脅しに全然動じてないんだよ」
「脅しって……俺が機密情報を店で喋った件か?」
「そうだよ。その時の強烈な脅しを物ともしてないんだよ」

(すげ)ーな……あの女マジで(すげ)ーな!」
(すげ)ーとしか言い様が無い。
リュカさんの脅しがユルかったとは思えないから、アイツが鋼のような神経の持ち主なんだろう。

「僕が出世したのを聞きつけて、『私の店でパーッとやろうよぉ?』って腕に抱き付いてくるんだ(涙)」
「腕に抱き付かれたって、そんなに嬉しくねーだろ。あいつ胸ねーし。あんな貧乳じゃ性欲湧かねーだろう……やっぱ巨乳じゃないとさ!」

「胸なんてただの飾りだよ! 偉い人には解らないんだよ!」
「か、飾りじゃぁないと思うけどなぁ……」
それなりに使用頻度は上がるだろう……胸が大きい方がさ。

「ま、まぁ……それからどうした?」
「腕に抱き付かれてる瞬間に僕の執務室へ入ってきたのがピエッサさんだ。吃驚して固まってたね……僕も困って固まってたけど」
「お前の固まるってのは、股間の棒が堅くなったって意味じゃないよな?」

「違うよバーカ! バ〜カ、バぁ〜カ!!」
「分かった分かった……でもその時に素早く誤解を解いておけば良かったんじゃねーのかなぁ? 何時までも固まってたって何も進まないだろ」

「そうだよ! ハッと我に返り、直ぐに言い訳しようと彼女(エウカリスちゃん)を離したんだよ……でも何かに感付いた彼女(エウカリスちゃん)は、咄嗟に僕の腕を引きキスして
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