第六章 Perfect Breaker
解決日和
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んな・・・・」
「自己犠牲ならいくらでもしようが、さすがにファンの命は犠牲にできまい?貴様らは相互に人質なのだよ」
「この人たちは・・・・・」
「なんとでも言うがいいさ!!見ろ!この力!!これだけの群衆が、俺の前に跪いている!!待っていろ!!これからオレは、全人類をこうしてみせるのだ!!は・・・はっは・・・はっはっはっはっはっは!!」
目の前の光景が愉快なのか、男の高笑いが反響して行く。
その言葉にいい気になったのか、ホール内部を囲む兵たちもクックと笑い始める。
「さあ!!諸君らは新たな世界の礎になるのだ!!そのことを光栄に思いたまえ!!」
「そんな!!」
男のボルテージは最高潮だ。
自分に酔っているのか、それとも、上機嫌になって本性が出たか。
足元の男を見下し、春香たちを引きずり、観衆をあざ笑って叫ぶ。
「反抗するか?はっはっはっは!!この世界を統治するには、優れた人間であるべきだ!!今の統治者が愚かであることにも気づかない、哀れな貴様らの代わりに、私が新たな道を示してやろう!!私が一番だ!!私が率いる!!私が導く!!私が・・・・」
「少しうるさい・・・・ですよ」
バリィッッ!!!
瞬間
男の身体に電流が走った。
全身の筋肉が硬直し、その手から銃が落ちた。
あまりに不可解な光景に、周りを囲む兵士たちは唖然としている。
足元で死んでいたはず男が、起き上がっているではないか――――――
唖然とするのは当然だ。
だとしても、唖然とする時間は実に一秒にも満たない。
とはいえ、彼にとってはそれだけで十分である。
「・・・・フッ!!」
「コッ!?」
呂律の回らない、男の間抜けな声。
膝裏を軽く小突かれ、カックリと崩れ落ちる。
同時、手をはたかれて彼女たちを掴む手を放してしまう。
そして死体だったはずの男は、はたいた右手で三人を背後に回させる。
膝を小突いた左足は、着地と当時に堕ちた拳銃を蹴り飛ばし、ステージの幕の下に滑らせて引き離した。
そして入れ替わり右足を繰り出し、電撃で体の自由の利かないと男の背中を蹴り飛ばした。
「カボッ!!!」
またもや間抜けな声と共に、顔面を擦りつけて、男が床に倒れ込む。
「・・・・・え?」
「だれ・・・・」
「なの?」
そこにいたのは、胸を真っ赤に染め、さっきまで死んでいたはずの男。
だが、こうして見ると見覚えがない。
リハーサルや打ち合わせの時からいるのだ。
スタッフならば、見覚えがあるはずなのだが・・・・・
一方、その質問に答えようとして、その青年は顔に
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