第六章 Perfect Breaker
解決日和
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。
そして膝蹴りが鳩尾にぶち込まれ、くの字に折れた体に、カウンター気味のアッパーが叩き込まれて男が沈黙した。
「ふぅ・・・・さっきこっち向いてきたときはビビったけどな。適当に手を振っといてよかった」
そこにいたのは、雨に揺れた翼刀だった。
すでにこのエリアの隊員はすべて倒され、さっき手を振ってきた隣の隊員は翼刀だったらしい。
「さて・・・・ことはもう始まってるみたいだな」
無線機を回収し、翼刀が中に侵入する。
兵の目をかいくぐり、中へ中へと進んでいった。
会話が耳に届いてきた。
「おい。人数が合わないみたいだぞ」
「何人か隠れてるみたいだな。見つけて引きずり出してやれ」
「俺、ここのアイドル好きなんだよな」
「そうなのか?」
「あぁ・・・・だから見つけたらよ、いろいろさせてもらうとするかねぇ・・・・」
「そ〜りゃいい。愉しませてもらうとするか」
下卑た笑いを携えて、兵士たちが進んでいく。
どうやら、わりと余裕はないようだ。
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少し時間は過ぎ
「なかなか反抗的な目だな」
ステージの上。
春香達の自分を睨む目つきをに気づき、首領の男が面白そうにニヤつく。
まるで、その光景が滑稽なもののように。
「なにか言いたいが、言った瞬間に殺される恐怖が混ざった、い〜い目だ」
「・・・・・」
「そうだ。貴様らは何も言えん。力無き、哀れな者どもにすぎん。だが何かをしようとも、貴様らは殺さん」
「え・・・・?」
「貴様らをこのステージの上で客からもわかるようにおいているのはな、それだけで抑止力になるからだよ」
ここにいる観客は、765プロアイドルのファンだ。
ならば、彼女らが一番の人質であるこの状況で無茶をするはずがない。
また、彼女達に手を出したとなると、観客は暴徒と化す可能性もある。
そうなってしまえば、いくら銃があるとはいえ数に押されてこちらが負ける可能性もある。
負けなくとも、人質は一気に減るだろう。
「お前らはこの俺に生かされている、と言うことだよ」
「・・・ふざけないで・・・・」
「ほう。死なないとわかってから強気に出たな。だが、貴様らが何かおかしなことをするならば・・・な」
そう言って、三人を引っ張り、先ほどのカメラマンの元へと歩かせる。
観客はどよめくが、すぐに銃口を向けられて口を紡ぐ。
「何かすれば、すぐにこうだ。お前らではない、あの観客の中の誰かをだ」
「そ
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