第六章 Perfect Breaker
解決日和
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?」
「だ、大丈夫ですっ!!」
「・・・・大変ですね」
「まったく・・・・ルネ、私たちは出るわよ」
「え!?」
「ここのメンバーはこういう事件を取り扱う人員が集められているわ。系統がしっかりすれば、あとは大丈夫でしょ」
そう言って、車に乗り込む二人。
嵐の中に、ヘッドライトが走り出す。
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『Cエリア、異常なし』
『Dエリア、異常なし』
『Eエリア、異常なし』
「Fエリア、異常なし」
『よし。引き続き、警戒を怠るな』
「了解・・・・」
Fエリア。コンサートホール裏側のエリアだ。
防音の関係か、裏は林になっているこのホール。その中で、もっとも警戒されているエリアだ。
裏いう事もあり、窓もドアも極端に少ない。
ところどころに申し訳程度にある中からの明かりも、この夜の闇の前にはなすすべもない。
異常がないことを確認し、報告をした男が横を見る。数十メートル離れた先の、シルエットにしか見えない男が「大丈夫だ」と言わんばかりに、片手をあげて合図をしてくる。
(何事もないか)
左右の健在を確認し、男は林の中をじっと見つめる。
暗視スコープ越しに見る夜の世界は、少し緑掛かっていた。
(まあ来たところで返り討ちだ。首領の計画通りに事は進んでいる)
そう考えていると、だんだんと雨音がしてきた。
降り始めたようだ。
最初はおとなしそうな雨ではあるが、一気に大粒になって来た。
もともとあった強風も混ざって、嵐と変わらなくなっている。
今の状況では、無線のイヤホンのおかげで仲間の声は聞こえるが外界の声が聞こえない。
だが想定内だ。訓練はつんできた。
「Fエリア班。見ての通り、降り始めた。耳は当てにならん。予定通り、自分のバディと交代して目で警戒に当たれ」
連絡をする。
そして、自分もバディと後退しようと振り向いた瞬間
「了解、隊長」
ブォッ!!
聞きなれない声がした瞬間、男は背後にナイフを振り上げていた。
聞いてから判断したのではなく、バディの物ではないその声がした瞬間に、反射的に腕が動いていた。
その判断速度に、相手は驚きながらもそれを受け止めた。
「なに!?」
相手は、下から振り上げられるその男の手首を止めていた。
手首でクロスし、それを当てて止めていたのだ。
即座にナイフを放し、腿のホルスターから拳銃を抜いて銃口を向けた。
だが相手は一歩踏み込んできて、撃鉄を掴んでその発砲を阻止する
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