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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
獅龍日和
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みなさん・・・・「EARTH」の青龍です・・・・一人残さず、怪我人出すことなく・・・・避難を成功させるには・・・・皆さんの力がどうしても必要です・・・・ですので・・・・」



『よろしく・・・・お願いします・・・・!!』


《おォッ!!》

無線機からする青龍の頼みに、全員が答える。


だが



「困るよ君たち!!勝手にこんなことされちゃぁ!!」


如何にも偉そうな態度のおやじが、ズカズカとあるいてきて文句を言ってきた。
だれですか?と青龍が質問すると、スタッフの一人がスポンサーの社長だと教えてくれる。


「申し訳ございません・・・・しかしここが・・・・最も狙われる可能性が・・・・」

「そんなことは知らんよ!!この企画にいくら投資したと思っているんだ。そんな推測で全部おジャンは困るんだよねぇ」

「しかし、相手は凶悪なテロ集団だぞ?あなたも避難して・・・・」

「その時の為に君たちが来たのだろう。とにかく、中止だけは絶対に」

バンッ!!

「な!?」

「明かりが・・・・」



いちゃもんの途中で、いきなり明かりが消えた。

外は夜。
しかも、ちょっとした嵐の状態だ。


射し込んでくる明かりは、少し心もとない。



「な!?何かね!?」

うろたえ出すスポンサーの男だが、青龍と獅子は冷静に状況を判断する。



「スタッフの面々は今すぐに外に出ていくように」

「しかし・・・・」

「今すぐです・・・・死にたくないなら・・・・すぐに・・・・!」


青龍と獅子の言葉に、スタッフは大人しく外に出る。
忠告に従って、騒がずに、静かに、離れていく。



「いや、外の街灯も一緒に切れて助かったと言うものよ」

「闇に隠れて・・・・皆さん無事に・・・・避難できました・・・・」


だが、直後に二人は玄関ホールから身を隠した。
コンサートホール前を、武装した集団が取り囲んでおり、外からでは丸見えの状態だからだ。



「音から察するに、中はまだライブが続いているようだな」

「ええ・・・・ですが・・・・包囲が完了すれば・・・・すぐにでも・・・・」

「ふむ・・・では、行くか?」

「そうしましょう・・・・か」


そう言って、青龍と獅子はコンサートホールに入って行く。
服を変え、目立たないようにして。



それから、数秒としないうちに




ダァンッッ!!

「このコンサートホールはァ!!我々が占拠した!!勝手なことをした者は即座に射殺する!!」






このライブ会場は、テロ組織「赤イ竹」に占拠されてしまった。





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