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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
獅龍日和
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「・・・・獅子。来たんですか・・・・」

「流石にこれだけの人間が最初から集まっているのだからな。お主一人ではカバーしきれまい」

翼刀も唯子もこちらに向かっている、と伝え、獅子が腕を組む。



「来ると思うか?」

「おそらく・・・・占拠と言う手段には・・・・必ず人質が必要です・・・・その場合一番困難なのは・・・・」

「人質の管理だな。建物内の人間をかき集め、一か所で見回らないとならない。つまり」

「最初から一か所集まっているここは・・・・恰好の餌食です・・・・しかも・・・・ステージの上からなら・・・・全体を見渡せるので・・・・」

「見回りも管理も容易、か」

「警備主任が来ました!!」


話をしていると、警備主任の男がやってきた。
服装は、良くあるような警備員のそれだ。


「「EARTH」の者だ。話は・・・・」

「・・・・任せます・・・・私は・・・・あまり多く話せないので・・・・」

「わかった」


自分では時間がかかると、獅子に説明を任せる青龍。

その内容は、各スタッフにも伝達されていく。


「一番まずいのはスタッフだな」

「あれだけの観客がいれば・・・・人質には事欠きません・・・・だから」

「邪魔になるスタッフは最悪、侵入したら皆殺しの可能性がある」

「じゃ、じゃあ、今すぐにでも・・・・」

「今捜査員がこちらに向かっている。今この場にいる数名を残して、スタッフは今すぐにここに集めるべきだ」

「でもそれだと裏から簡単に占拠されてしまいます!!」

「今来られたら・・・・どちらにしろされます・・・・スタッフ数人死んで占拠されるのと・・・・誰も殺されずに占拠される・・・・どちらが・・・・いいですか?」

「それに来るとわかるなら対処もできると言うものだ」

「わ、わかりました・・・全員聞いていたか!?」


警備主任の男が、無線で連絡をする。
連絡はスタッフのみに伝えられ、玄関を残し、コンサートホールを除くすべてのスタッフが、五分とかからずに玄関ホールに集合した。



「今している仕事もすべて投げ出して、すぐに玄関ホールに!!残っていたら死ぬぞ!!」


その間、青龍と獅子は


「スタッフに協力してもらい、観客の避難を最優先であろうな」

「その場合・・・・正面から入ることは・・・・しないはずです・・・・」

「青龍は中を、私は外と入口を護ろう」

「わかりました・・・・では、みなさん」


そうして、全員が集まった。
元々、ライブが終わった後に観客を外に誘導する係のスタッフはすでに配置についている。

その無線機に向かって、青龍が語りかけた。



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