第六章 Perfect Breaker
獅龍日和
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ものだ。
と、なると何かの予兆があるはず。
しかし、それが一切ない。
懐から懐中時計を見る。
(相手が慎重で・・・・こちらに気取られない・・・・と考えることはできます・・・・が・・・・)
そうしているうちに、再び青龍の前を中継車が出て行った。
今日は妙に多い気がする。
と言っても、日にどれくらい出るのか知らないが。
そこで目に留まったのは、車に張り付けられたプリントだ。
何かの告知か宣伝らしく、日付も一緒に描かれている。
「・・・・あの」
「うわぁっ!?」
青龍が、前を通りかかったテレビ局のスタッフに声をかける。
その若いスタッフは全身全霊でビビり、足元のハトはびっくりして飛んで行ってしまった。
「な・・・・あ、警備で来てくれたって言う人ですか?いやぁ、全く気付かなかったですよ。流石ですね」
「(普通に立っていた・・・・だけなのですが・・・・)あの・・・・今日は何処かで何か・・・・あるんですか?」
スタッフに聞き、相手は少し驚いた顔をする。
そして少し興奮気味に語りだした。
「知らないんですか?今日は大手事務所がオールスターライブをやるんですよ!!開催前からカウントダウンして、特番番組が組まれてますよ!!」
「そう・・・・なんですか?」
「うちの局はその生放送をする予定です。ライブの放映権を勝ち取りましたからね!!」
「・・・・そんなに人気の・・・・事務所なんですか・・・・?」
「そりゃもう!!アイドル事務所でしてね。知りません?765プロって!!」
「・・・・・・・・あぁ、そう言えば・・・・聞いたことがあるような」
確か、この前天馬が聞いていたラジオから流れていた曲がそうだった。
明るくていい、疾走感のある気持ちのいい曲だから、聞いてみたのだ。
その時のみの話題だと思って、とくに記憶していなかったが・・・・・知っておいてそんなことはないですね、と反省する青龍。
「ありがとうございます」
「いえいえ!!・・・あ!やっべぇそろそろいかねぇと!!機材届けないといけねェンだった!!!」
そう言って、抱えていた荷物をしょい直して走り出すスタッフ。
彼は車に飛び乗って、急いでその場に向かって行ってしまった。
青龍はフト、上を見上げる。
ビルには大きなスクリーンが取り付けられており、今話していたライブと言うのが大々的に宣伝されていた。
『あと五分でライブも始まりますね!!』
『会場の熱気もすごいことになってますね!!では、中継をつないでもらいましょう』
『現場のトウキさーん!!』
『はい!!現場のトウキ・タケヒトです!!会場の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ