暁 〜小説投稿サイト〜
DOREAM BASEBALL 〜ラブライブ〜
抽選会
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しないで!!」
「「すみませんでした!!」」

土下座でもしそうな勢いの二人を見て、今度は反対にニコッと笑みを浮かべる。

「わかってくれればいいのよ。お互い頑張りましょ」
「「は!!はい!!」」

ポンポンと肩を叩いて心配そうに様子を見守っていた二人の元に帰っていく。

「きゃああ!!お互い頑張りましょだって!!」
「すごいね!!肩まで叩かれちゃったよ!!」

憧れの存在に声をかけられ大興奮の二人だったが、他のメンバーはそれとは違う感想を抱いていた。

「あいつなんかって・・・お兄さんとってこと?」
「なんで?すごいピッチャーなんでしょ?」
「それなのに今の言い方・・・気になりますね」

現在プロの第一線で活躍していて、高校時代は全国制覇の経験もある投手なのに、それに一番憧れていてもおかしくない妹がそんなことをいうのはやはりおかしい。

「お待たせ」

不思議に思っていると、時間が近づいてきたこともあってか剛が帰ってきた。キャプテンである穂乃果の隣に腰かけると、スマホがマナーモードになっているか確認し、ポケットに戻す。

「あの、剛さん」
「なんだ?」
「剛さんと高校で一緒だった綺羅さんって、どんな方でした?」

その質問をした瞬間全員の顔が強張った。聞きにくいことも平然と聞いてのけることはすごいが、時と場合というものもある。

「光?あいつは調子に乗ってるところもあるけど、仲間想いのいいやつだよ。もう少し謙虚だとさらにいいけどな」

多少性格に難があるようだが、それほど大きな問題はない様子。ただ、光とツバサは兄妹。一緒にいる時間が長い分、いろいろなところが見えるのかもしれないが。

結局彼女の言葉の意味が解決することなく、会場の電気が一度消え、ステージ上がライトアップされる。その際絵里が悲鳴を上げていたが、希がうまくあやしており注目の的になることはなかった。

『ただいまより、女子全日本硬式野球選手権関東地区予選の組み合わせ抽選会を行います』

いよいよ始まる夏の大会。その命運を握るといっても過言ではない組み合わせ抽選会。まず先に抽選を行うのはシード校4校。

(今年のシードはUTXに華崎徳春、千葉経済学高校、南前橋商業。他にもシード落ちしているが横濱や群馬市校も同等の力を持っているが、第二シードの華崎徳春を見た感じその辺は十分倒せる。問題はやはり・・・)

切れ長な印象を与える少女が最初にくじを引く。

『UTX学園1番!!』

ほとんどの確率で第一シードは1番に入ることになっているこの抽選会。案の定もっとも警戒するべき相手であるUTX学園はその場所に入った。

『続いて予備抽選順にくじ引きを行います。1番から順番に―――』
「よし!!行ってくるね!!」
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