暁 〜小説投稿サイト〜
和-Ai-の碁 チート人工知能がネット碁で無双する
第一部 佐為編(桐嶋和ENDルート)
第17話 奈瀬明日美
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H12年1月初旬
棋院から市ヶ谷の駅に向かう道で二人の男女が会話を交わす。
「え? 飯島くん、院生辞めるの?」
「ああ。とは言っても来年3月の話だけどな」
「今年のプロ試験が一つの区切り。
駄目だったら親との約束もあるし大学に進学するために院生をやめる」
「大学に入ってプロ試験は外来で受けたりしないの?」
「助言してくれる師匠もいないし院生を辞めて一人でやってく自身はないよ」
「そっか……」
「まあ今年のプロ試験で去年の真柴さんみたいに勢いに乗って合格するかもしれないしな。
……奈瀬おまえはやめようと思ったことないのかよ?ないかオレより1つ下だし女だし」
「あるよ! あたしだって! 飯島くんと同じで相談できる師匠もいないし」
「それにやっぱり遊びたいし」「遊びたいのかよ」
「遊びたいよ。春からは女子高生だよ。16歳の女の子になるんだよ」「そ、そうか」
「あ――あ、これから遊びに行こうかなァ」「おーい。奈瀬」「バイバイ」
●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇
side-Asumi
「……とは言ったもの。どこに行こう?」
(映画館?カラオケ?買い物?独りで?)
「あ、碁会所がある」(違う!今日は遊ぶの!)
そうだ!友達がいってたオシャレなバーガーカフェに行こう。
お店に入ってメニューを注文し雰囲気を楽しもうっと♪
パチッ、パッチ、パッチ、パッチ
(あれ……碁石の音?)
キョロキョロと周囲を見渡す。
パチッ、パッチ、パッチ、パッチ
(え、まさか幻聴……とか?)
「「ここで形勢を大きく変える手があります。」」
(女の人の声?)
パチッ 「「気持ちのよいトビですね。」」
パチッ 「「手筋の切り込みがあります。」」
(気のせいじゃない。トビに手筋って囲碁の用語だよね?)
「あ……」
店内でノートパソコン(?)に向かって囲碁を打っている人を見つける。
後ろから画面をのぞき込むと可愛いキャラクターが、ニコニコ笑いながら要所で形勢を解説している。
(置き石が九子。指導碁っぽいけど……新しい囲碁のゲームなのかな?)
気が付けば対局も終わりを迎えようとしていた。
(面白そう。遊んでみたいかも?)
「囲碁のゲームですか?」
とっさに声をかけると相手は少し驚いて振り返る。
「え、これが……見えるの?」
「え? 囲碁のゲームですよね? 可愛いキャラクターが見えますけど」
「……遊んでみる?」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
「操作とか分かる? あと強いから置き石した方が良いよ」
「操作はネット碁
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