第二章
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「壊れるかも知れないわね」
「そうよね」
「先生は何も言わないの?」
「担任の?」
「そこまでのいじめだと目立つでしょ」
「それがね」
「見て見ぬふりなのね」
美紀は顔を嫌悪に歪ませてここまで聞いた、そしてだった。
話してくれた友人にこれ以上はないまでに強い声で言った。
「わかったわ」
「酷過ぎるでしょ、あまりにも酷くて」
それでというのだ。
「見ている皆もどうしていいかわからなくなってるの」
「警察に通報すればいいでしょ」
美紀はすぐに言った。
「そんなの」
「そうするべきよね、やっぱり」
「私がやるわ、その娘のクラスメイトがそうしないなら」
「皆そのいじめ見ていて怯えていて」
「暴力を見てね」
「そうなってるの」
「そんな連中なら容の必要は赦ないわね」
見ている面々も恐怖で身体が強張るまでのいじめ、暴力を行っているのならとだ。彼はこう言ったのだった。
「一切」
「っていうと」
「ちょっと動くから」
こう言ってだ、美紀は早速だった。
その娘のクラスのことを詳しく調べて状況をさらに把握してだった、そのうえでその娘に直接言った。
「事情はわかったから」
「事情は?」
「そう、わかったから」
だからだというのだ。
「後は任せてね」
「あの、ひょっとして」
「言わなくていいから」
いじめ、そのことはというのだ。彼女の傷付いた心を気遣ってそうしたのだ。
「後は任せて」
「そうですか」
「こうした時こその強さだから」
こう言ってだった、美紀はその娘のクラスに入ってだ。丁度彼女の席に落書きをしているいじめグループのところに言ってだ。
スマホでその状況を撮影してだ、そのうえで。
いじめグループの面々にだ、冷たい声で言った。
「今警察に通報したからね」
「えっ、警察!?」
「警察って」
「あんた達のしてることは完全に犯罪よ」
そうした悪質なものであることを告げた。
「詳しい話は警察でしなさい」
「あれっ、あの人西長堀先輩じゃない」
「マーシャルアーツの達人だけれど」
「あの人の格闘技使わないの」
「そうしないの」
「必要がないから」
美紀は周りにこう返した。
「それだけよ。後校長先生にお話して教育委員会にも連絡するから」
「えっ、そうしたこともですか」
「されるんですか」
「そうするわ、あんた達もこれ位しなさい」
クラスの面々を咎める目で見て忠告した。
「怯えて観ているだけよりもね」
「けれど」
「それは」
「言い訳はいいのよ」
美紀はさらに強い目で見据えてこう告げた。
「自分がいじめられてる場合を考えなさい」
「そうしてですか」
「こうした時は」
「こうして動きなさい、いいわね」
こうしてだった、容赦な
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