アインクラッド編
第十話 二層の終わり
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げ外に連れ出した。
「とりあえずここに乗れ」
いきなり外に出された驚きが、顔に残ったまま言われた通りに、サイガが指す大剣へと移動する。
そして素早く軌道を計算しサイガはナギを投げた。
更に使った大剣も後を追わせる。
「キャアアアアアアアァァァァァァ!!」
「足場は作ったから安心しろ」
キリト達の攻撃の後にナギの無数の剣筋が光る。
「そう言う問題じゃないよ!!」
なんだかんだ言いながらきっちり仕事を済ませ【キング】の首あたりに刺さった大剣の上に着地する。
ナギは、その場を軸に攻撃を回避しながら次々に刺突を浴びせる。
圧倒的な火力の前に【アステリオス・トーラス・キング】はその巨体をポリゴン片へと変えた。
「よっしゃー!!」
「勝ったぞーー!」
「犠牲者はゼロ、いけるッ!!」
攻略組の口から安堵の言葉が漏れる。そして、勝利の歓声が部屋に響く。
サイガはボスの体が無くなった為、落ちてくる三人を回収に動いた。
はじめに、アスナとキリトを空中でキャッチ。
「ふぐッ」
「キャッ!」
着地したと同時に、二人を手放す。
その後、ナギに向かう。
「イタタタ……」
「……危なかった…」
ギリギリのスライディングキャッチ、なんとか体を滑りこますことに成功した。
ナギはサイガの上に乗っかっていることに気づくと慌てて降りた。
「ごめんねサイガ君!大丈夫だった?」
「いやいや、気にすんな……ってか、投げたの俺だし」
ハッ、と思い出しサイガに詰め寄る。
「あー!!そうだった、全くなんてことするのよ!!」
「い、いやあの二人に負けたくなかったと言いますか…その…」
そういえば前にアスナにやった時も怒られたな、と思い出しながら言い訳を必死に考える。
「もうっ!!……ま、いいわ」
なぜかナギは表情を緩めた。当然サイガは許されたと思う、ナギの一言を聞くまでは
「いや〜ナギ様の寛大なる判断に「ケーキ」……え?」
ナギは、小悪魔のような笑みを浮かべる。
「アスナから聞いたのよ、サイガ君にケーキを奢ってもらったって。美味しかったって言ってたな〜」
目を合わせないようにしているサイガに寄ってきて、ナギは下から覗き込んだ。
「それで許してあげる(ニッコリ)」
「……はい」
再び超高いケーキを買うことになってしまった。
(ま、まあ無事に終わった祝いということで……)
なんとか自分に言い聞かせ自我を保つことに成功した。
しかし、これでめでたしとわならなかった。
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