第二章
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ある休日二人でスーパーで買いものをしているとだ、他の客達が二人を見てひそひそと話をしていた。
「怪しくない?」
「誘拐?」
「まさかと思う」
「あの男の人怪しいんじゃ」
「親娘じゃないわね」
「多分ね」
犯罪を感じて話していた。
「やっぱり」
「小さな女の子騙して浚うのね」
「北朝鮮の工作員じゃないわよね」
「あの国まだ拉致してるのかしら」
「中学生よね、あの娘」
碧の外見を見て言う、服も白いロリータなデザインの服でそちらからも幼さが感じさせられる、
「まだ小学生じゃないの?」
「そんな娘騙して浚うとか」
「悪い奴ね」
「とんでもない奴よ」
「?何か」
碧が最初に他の客達の視線とひそひそ話に気付いた。
「言ってない?私達を見て」
「そうみたいだな」
智和もそのことに気付いた。
「不思議とな」
「何でかしら」
「何でだろうな」
そう聞かれてもだ、智和も事情がわからずこう言うしかなかった。
「俺達に何かあるか?」
「ごく普通の夫婦よね」
「そうだよな」
自分達が思う限りはだ、智和はこの時は結婚する時に回りから言われたことは忘れていた。
「それでどうしてなんだ?」
「芸能人のカップルでもないのに」
「こう言われるなんてな」
「おかしいわね」
「どうしてなんだ」
二人で顔を見合わせる、そのうえでこの日の夕食の食材を買っていくがここで不意にだった。
制服の警官が二人のところに来てこう言ってきた。
「君達ちょっといいかな」
「ちょっと?」
「ちょっとっていいますと」
「特に君だ」
警官は智和を強張った顔で見て言った。
「何をしている」
「何をって買いものですが」
「本当か?」
「いや、本当って言われましても」
智和は警官に戸惑った顔で返した。
「ですから普通に」
「買いものをか」
「しているだけですが」
「本当ですか?」
警官は智和にあからさまに疑っている顔で言葉を返した。
「それは」
「いえ、本当ですかと言われても」
「少し署まで来てくれますか?」
今度はこう智和に言ってきた。
「ご同行願いますか」
「署までって」
「詳しいお話は署で聞きますので」
「いや、ちょっと待って下さい」
警察署まで来いと言われてだ、流石に智和は内心仰天し顔にも幾分をそれを出して警官に言い返した。
「何で俺が警察の厄介になるんですか」
「ご自身が一番よくご存知かと」
「存じていません」
「嘘はいけないです」
「嘘じゃないです」
「?ひょっとして」
ここで気付いたのは碧だった、それでだ。
懐から財布を取り出した、その財布の中からあるものを出してそのうえで警官にそれを見せた。
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