第一章
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工業高校哀歌
工業高校は女生徒が少ない、このことは八条学園高等部工業科でも同じことである。
二年のある教室でだ、そこにいる面々がこのことを話していた。
「もう合コンしてもな」
「結局他の学校や学科だからな」
「いつも付き合えないんだよな」
「商業科の娘とやってもな」
商業科は工業科と違い女子の方が多い、だから彼女達は彼女達で交際相手を求めてそのうえで工業科の面々とよく合コンを行っていて彼等も応えているが。
それでもとだ、彼等は今言うのだった。
「ここにいないからな」
「ここは本当に男ばかりだからな」
「昔はもっと割合酷かったらしいな」
男女の比率がだ、この八条学園高等部工業科っでもだ。
「九対一とかな」
「もうそれ圧倒的だな」
「男ばかりじゃねえか」
「そういえば漫画で女子生徒二人とかの工業科あったか?」
「城東工業だったか?」
ビーバップハイスクールに出て来た高校の一つである。
「そんな学校もあったとかな」
「ここそこまでいってないけれどな」
「やっぱり男多いからな」
「何でこんなに女っ気ないんだよ、工業科って」
「合コンして彼女ゲットしてもな」
「工業科自体に少ないって何だよ」
「どうにかならないのかよ」
それこそという言葉だった。
「本当にな」
「何とかならないのか」
「工業科に女の子を」
「女の子をもっと増やしてくれ」
彼等は切実に願っていた、だが。
工業科の校長である星野泉一は何と自分に校長室まで来て直訴してきた彼等の一部にだ、乱闘になれば真っ先に暴れそうな顔でこう言った。顔立ちはわりかし整っていてよい形の鼻を持ち一見温和そうな顔であるが。
その顔を怒らせてだ、丁度傍にあった動いている扇風機、クーラーがあるのに使っていたそれを右ストレートで叩き壊してから言った。
「何を言っとるんじゃ」
「駄目ですか?」
「無理ですか」
「御前等ここは何処だと思ってるんじゃ」
星野は自分が破壊した扇風機を一瞥もです彼等に言った。
「言ってみろ」
「はい、八条学園高等部工業科です」
生徒会長の落合宏光が答えた、細い目と凸凹が多い感じの肌の平坦な顔立ちの男だ。髪は少しパーマにしている。
「それが何か」
「工業科で女か」
「はい、もっと女子生徒の数を」
「来るか」
星野は落合に一言で答えた、額に青筋を無数に立てたうえで。
「そんなもん」
「いえ、募集人数を増やして」
女子のというのだ。
「そうすれば」
「それでも来るか」
星野はまた言った。
「来る筈がないわ」
「そうですか」
「そうじゃ」
一も二もない返事だった。
「工業科は何処も男ばかりじゃ」
「どうしてもですか」
「女っ気が欲しいなら商業
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