暁 〜小説投稿サイト〜
禁じられているからこそ
第四章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初
うしようか」
「それじゃあね」
「ああ、その時はな」
「それはわかったわ、ただね」
 フレデリカはドイツ国内で再び吸える日を心待ちにしている夫にこうも言った。
「吸う時はね」
「ああ、吸える場所でだな」
「それは守ってね」
「わかってるさ、吸うにしてもだな」
「うちはそこまで言わないけれど」
「他人に迷惑はかけるな」
 吸わない者にもというのだ。
「そういうことだな」
「火のこともね」
「わかってる全部な」
 こう言ってだ、彼はまた吸える日を楽しみに待つことにした。ドイツの禁煙法は程なくしてなくなった。そして喫煙者達はまた笑顔で吸える様になった。彼等にとっての勝利の日が来たことを心から喜んでのことだった。


禁じられているからこそ   完


                            2017・3・15
[8]前話 [9] 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ