第二章
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「これでね」
「またなのね」
「今月もお金全部使ったの」
「そうしたの」
「もうね」
それこそというのだ。
「お金残り百円ないわよ」
「うわ、まだバイト代入って十日も経ってないのに」
「もうなの」
「バイト代なくなったの」
「それでお小遣いもなのね」
「なくなったの」
「そうなの、あと二十日以上は」
それだけの間はというのだ。
「金欠病」
「今月もこの流れって」
「ループじゃない、完全に」
「それでいいの?」
「またそうなって」
「もう癖性分で」
そうなっているとだ、困った顔で言う曜子だった。
「私の場合お金はね」
「入ればすぐに使う」
「そうした癖性分ってことね」
「浪費家で」
「そうしちゃうのね、ついつい」
「そうよ、困ったわ」
今月もというのだ。
「これから苦しいわ」
「あれっ、けれど」
ここで友人の一人が曜子に言った、その言うことは何かというと。
「曜子ちゃんってお金がないないって言うけれど」
「どうしたの?」
「いや、そこで誰にもお金貸してとか言わないわね」
このことを言うのだった、街を皆で歩きながら。
「全然」
「そういえばそうね」
「曜子ちゃんってお金の貸し借りしないのよね」
「それも絶対に」
「今だってね」
そうした店の横を通ったが見向きもしなかった、未成年で借りられないがそれでも金がないと無意識のうちに見たりするが。
「無人くん見向きもしないし」
「完全スルーじゃない」
「借金はしないの」
「そうなの」
「借金大嫌いなの」
曜子は友人達にはっきりと答えた。
「実は」
「あれっ、そうなの」
「借金は嫌いなの」
「お金は使っても」
「だって。サラ金とかヤミ金の話を聞いたら」
それこそというのだ。
「物凄く怖いじゃない」
「取り立てとかね」
「無茶苦茶凄いわよね」
「そのことは」
「そうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「私はしないの」
「借金については」
「それはしないの」
「どうしても」
「そう、本当にね」
そこはというのだ。
「借金は何があってもしないわ」
「そこはしっかりしてるのね」
「お金は使っても借金はしない」
「そこまでしてお金は使わない」
「そうするのね」
「あんな怖い思いする位なら」
その聞いた話を自分が受けるよりはというのだ。
「最初から借金しないわ」
「そのこと大きいわよ」
「お金に困ってるって言ってるうちはいいわよ」
「そこで借金に手を出さないならね」
「それでいいと思うわ」
「ええ、この癖性分は自分でも駄目だって思ってるけれど」
浪費家のそれはというのだ。
「それでもね」
「借金はしない」
「そこは守っていくのね」
「こ
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