第6話 その瞳は嫉妬の焔に焦がれて
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「危ない危ない。折檻するかは弁慶の勝手だが、もう少し気を付けないといかんぞ?」
「いや〜、わるいわるい。うちの穀潰しをド〜モ。ほら与一、お前も礼を言え」
「姉御が俺を投げたんじゃねぇか!」
「んん?」
「う゛っ!?け、けど俺は礼なんて言わねぇぞ!そいつは俺達を悪さしようと企む組織からの刺客かもしれねぇんだッ!」
『マ、マスター!?』
あれだけ周囲に関わらせる事を拒んでいたのにもこの発言に、ジャンヌは与一にだけ聞こえる声で叫ぶ。
しかし与一は弁慶からの圧に切羽詰っているので、ジャンヌの諌言もほぼ全く聞こえていない。
だが助けたにも拘らずいちゃもん付けられている当のシーマは、
「これがジュンの言っていた中二病と言う奴か。哀れな」
「ご理解ドーモ。それでもやっぱりお灸をすえる必要があるな」
「待て待て姉御!さっき失敗しただろ!?痛ててて、離せッ!」
「安心しろ。さっきは手元が狂ったが、今度は全力投擲するからな。そぉいッッ!!」
「おっ、おわぁああああああああぁあああああああ〜〜!!?」
宣言通り、今度こそプールに着水――――だけでは済まなくて、あまりの勢いに四、五回プール内で跳ねた位だ。
「よ、与一の身が心配だから、ちょっと様子見て来るッ!」
『マスターっ!』
義経とジャンヌは各々それぞれで与一の身を案じて、急ぎ出て行ってしまった。
それを見送ってから漸く復帰する風間ファミリーの面々。
しかし彼女達とすれ違う様に戦闘意欲を充実させすぎている百代が来た。
「義経ちゃ〜ん☆たったかお〜っ♪」
「遂に来たか」
予想通りの武神襲来にめんどくさがりの弁慶が溜息をつく。
代わりにそれを治めるべく、クラウディオが現れる。
完璧執事の説得と提案により、見事この場を治める。
その2人の会話で義経への挑戦を求めるクリスと一子が名乗り上げたが、考える事は皆同じようで既に順番待ち状態だと言う。
「ところでシーマは挑戦しないの?」
何となくシーマへ声を掛けた一子。
「ん?いや、興味はあるが今の所そこまでの意欲は感じられぬ。余は最後でいいから全力で挑んでみるが良い――――と言いたいところだが、一子よ。アルバの許可は取らなくてよいのか?」
「ふぐむ!?だ、大丈夫よ。何としてでも了解を取り付けてみせるわ!」
「ならばよいが・・・・・・・・・そう言えば百代」
「ん?」
話しかける相手を妹から姉に切り換える。
「一応言っておくが、今日のシロウとの組手は無しだぞ」
「な、何で!?」
「矢張り気付いていなかったか。今朝戻って来なかったのだから当然であろう?」
「ぐっ!?け、けどアレは私が悪い訳じゃ!」
「
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