暁 〜小説投稿サイト〜
異世界に転生したら、強くてニューゲームでした。(編集中)
お兄様
[2/2]
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
は所々千切れ、砂埃にまみれている。
(こんなになってる…。治せるかな…?)
助け出したお父様の怪我は結構酷い。すぐに光魔法で応急処置をする。一息つくと、お父様は倒れるスィエルの近く、大きな瓦礫の山を指差して言った。
お父様「イ、イヴ……、あそこに……ダレンが、いるはずだから…ダレンを、…助けてやってくれ…」
息も絶え絶えに指差す先は、50mほど先、一番被害の大きい場所だ。周りにあっただろう建物は綺麗サッパリ消えてるし、美しいレンガで覆われていた地面はえぐれている。そこかしこに散らばる瓦礫で、そこまで歩くのも大変そうだった。
(お兄様が…あんな所に!?)
自分の中の、最大限の魔力を引き出す。胸の前で、 ボールを持つようにして手のひらを広げると、小さな竜巻が出来た。それを注意深く大きくし、コントロールしながら放つ。大きな竜巻は、その威力を発揮しながら進む。瓦礫だけを風で巻き上げ、離れた所でまとめられた。
ーー竜巻が通り過ぎたあと、そこにあったのはお兄様の形をしたものだった。医者の診断なんか要らない。僕でも分かる。
おそらく、瓦礫で全身を圧迫されていたはずだ。右腕と足は潰れ、血が広がっている。レンガ下の土が、真っ赤だった。深く染み込み、泥状化している。足を取られそうになった。
レイラが羨ましがっていたエルフ耳はちぎれ、苦しそうな顔をしたまま目を見開いていた。
「お兄様……」
意外にも僕は、お兄様の死を冷静に受け止めていた。心のどこかで、こうなっていることを分かっていたからかもしれない。でも…、分かっていても…。
涙が、ぽちゃんと赤い泥の中に消えた。そのまま、後から後から、涙は止まらない。
「……うぅ…ひっく、ひっく……おにいさまぁああ…」
僕の?を伝い、落ちた涙は、赤い泥の色を少しだけ薄めて水たまりを作る。
《ぽちゃん、ぽちゃん、ぽちゃん……》
《ぽちゃん、ぽちゃん、ぽちゃん……………》
心臓が、痛む。
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ