第五章
[8]前話
「ここに来ればわかる」
「気付くね」
「実際にこの目で見るから」
「直接感じるから」
二匹は湖の青くその中に銀色に煌く波を静かに漂わせている水面を見ています、そのうえでお話をしています。
ジョニーはその水面を見ながらです、ヘンリーにあらためて言いました。
「僕本当にここには二度と来ないって思っていたんだ」
「もう絶対にだね」
「街から出ないって決めていたんだ」
「それがだね」
「本当に君を連れて来たのはね」
「神様の思し召しとしか思えないね」
「全くだよ」
しみじみとして言うのでした。
「僕もね」
「そうだよね」
「うん、それじゃあ神様の思し召しに感謝して」
「これからもだね」
「時々ここに来ようね」
「一緒にね」
「そして楽しもうね」
こうお話するのでした。
「是非ね。ただね」
「ただ?」
「うん、何かこの水面を見ていたら」
ジョニーはヘンリーに言うのでした。
「舟に乗って遊びたくならない?」
「言われてみれば」
ヘンリーはジョニーのその言葉に頷いて応えました。
「この湖でそうしたらいいね」
「そう思うよね」
「うん、そうだね」
「それじゃあボート乗り場を見付けて」
「そこでボートを借りてね」
「一緒に湖出て遊ぼう」
「そうしよう、それで漕ぎながらね」
そうしてというのです。
「水面をじっくり観よう」
「それがいいね、他にも色々遊んで」
「そうしてだね」
「満足して街に帰ろう」
「そうしようね」
これからも楽しく遊んでというのです、そして実際にでした。
二匹は湖の周りを歩いてそうしてボート置き場を見付けました、そこですぐにボートを借りて舟遊びをしてです。
他にも色々な遊びをして村の自然を満喫してでした、二匹は街に帰る時になりましたが。
その時にです、ジョニーはヘンリーに笑顔で言いました。
「また一緒にね」
「うん、来ようね」
ヘンリーも笑顔で応えました、そうして二匹で街まで行く車に乗ってです。幸せな気持ちのまま帰るのでした。
町鼠ジョニーのお話 完
2017・1・9
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ