第四章
[8]前話
「こんなのだと」
「クライマックスに出てもね」
「駄目ですかね」
「そうなって欲しくないけれど」
「勝てないですかね」
「嫌になるね」
「本当に、もう帰ったら」
アルバイトが終わってというのだ。
「お風呂入って寝ます」
「そうしてまた明日だね」
「はい、今年も無理ですかね」
「そうなって欲しくないけれど」
「それでもね」
「この状況だと」
陽子は項垂れた顔のままだった、阪神ファンにとっては辛い状況が続いていた。だがそれでもだ。
次の日にはだ、陽子はキャンバスでこう言っていた。
「昨日は駄目だったけれど今日は勝つわよ」
「広島にね」
「そうなるのね」
「そうよ、一敗よ」
酷い負け方だったがというのだ。
「これから十連勝してやるわ」
「その意気ね」
「結局前向きじゃないとね」
「阪神応援していられないわね」
「そうよね」
「そうよ、クライマックスにも勝って」
そしてというのだ。
「日本シリーズにも出て」
「日本一ね」
「そうなるのね」
「絶対によ」
めげずに言う陽子だった、落ち込むことはあってもそれは一瞬でだ。その目hがあくまで前向きな光に満ちていた。
猛虎万歳 完
2017・8・26
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