暁 〜小説投稿サイト〜
提督していない提督による騒がしい日常
シンカイ化
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
した
正気の沙汰ではないがこれしかない
すこしでも多く生きて帰らせる
それだけを考えて行動した
「大和と矢矧は牽制でいいからとりあえず撃って!!」
蒼龍と瑞鳳は各自で応戦している
私は通信を開始しようとするが
「繋がらない!?ジャミング!?」
いくらやっても繋がらない、周波数はあっている
「退きながら戦うよ!!」
繋がらない通信機をしまって、ひたすら避けながら戦う
さすがに数が数で全部避けきるなんて不可能に近い
私たちもかなりの距離を退いたが逃がす気など毛頭ないらしく
徐々に消耗していき
ついには大破艦が続出、戦闘は続行不可能までに及んだ
「...ハァ...ハァ」
中破以下はいなくなり、1番軽微なのも私がギリギリ中破、といったラインだ
「どうする...考えろ私...」
いくら考えてもこの状況では無駄、そんなことはわかっているが打開策を探す
「っ!!危ない!!」
大破状態の蒼龍に狙いが定まる
私は咄嗟の判断で蒼龍を庇った
「っ!!だ、大丈夫?蒼龍?」
「飛龍!?なんで」
「提督と約束したからね、全員生きて帰るってね」
私はボロボロの状態で蒼龍に笑いかけた
「飛龍も帰らないと!!全員じゃ...ないじゃん...」
涙を流しながら蒼龍が声を荒らげた
「どちらにせよ、私はもうダメかも...ね」
正直に言おう
航行はできない、それぐらいの被害がでた
元々少なかったわけでは無かったが、さっきのがだいぶ堪えたらしい
もう、立ち尽くすのみだった
「ほら...蒼龍もみんなもはやく行って...巻き込まれちゃうよ」
「嫌っ!!飛龍!!残してなんか行けない!!」
私はこれから来るだろう死にゆく恐怖も心の奥底に閉じ込めて言い放った
「行け!!被害はこれ以上だしてはならない!!」
そして、深海棲艦の照準は私に向いた
「ここで沈む...か」
まだしたいことなんて山ほどあったのに
まだ幸せってのも全然噛み締めて無かったのに
「嫌だ、まだ...沈みたくない...」
いつの間にか私の頬に涙が伝っていた
「死にたくないよぉ!!」
私が惨めに大声で空に向かって泣き叫ぶ
だが深海棲艦はそんなことはお構い無しに私に砲撃を開始した

そして私に当たる軌道の弾が

''目の前''で爆ぜた

爆炎が収まり、目の前が開けると
青の光が漏れだした、見慣れぬ深海棲艦の後ろ姿があった

ー???ー
冷徹な声が頭の中に流れる
『擬似シンカイ化プロセス実行完了』
『準備を開始します』
その後も次々と情報が流れてくる
敵艦総勢652隻
友軍6隻、全艦戦闘続行不可能
敵艦戦力分析...完了
およそ30分程で殲滅可能
航空機発艦、セーフティ解除
戦闘、可能です
「カイシスル」
その場から消え去るよ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ