最終章:夢を追い続けて
第56話「意味を遺したい」
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一気に六人を無力化した。
その一連の動きは、マドカでさえまともに捉えられなかった。
「...よし。」
「...これ、あたし達戦力外じゃないの?」
あまりに圧倒的な動きの差。
それを見て同行した内の一人である鈴が呟く。
「頭数は多い方がいいのよ。...特に、今回のような大人数が相手だとね。」
「そう言う事。...相手もさすがにプロばかりではないからね。」
いくら御神の剣士や、更識家の者でも多勢に無勢。
今は猫の手も借りたい状況なのだと、楯無とマドカが言う。
「とりあえず、あちらと合流しましょう。貴女達がいたという事は、もう一方はおそらく...。」
「...織斑先生となのは...かな?」
「そうね。織斑先生は捕まってるのが想像できないし、彼らの身内であるなのはちゃんも黙っている訳でもなさそうだし...ね。」
危機は脱したため、マドカ達を含めて楯無達は合流に向かう。
後に無事合流し、改めてアリーナへと向かう事になった。
―――時は少し遡り...
「(テロ....そうか、確かISは使えなくなった。なら、それに乗じて女性に恨みのある男性がそう言う事をしてもおかしくはない...か。)」
他の生徒達と同じように人質にされている一夏は、冷静に状況を判断していた。
「(...よし、馬鹿みたいな考えをしなくて良かった。さすがにあそこまで打ちのめされればこれぐらいにはなるか...。)」
今まででは考えられないくらい適格に状況を見れている事に安堵する一夏。
桜に、秋十に、束に、マドカに、散々打ちのめされたからこその思考だった。
「(“原作”がもう当てにならないとはいえ、何かできそうな人物は....さすがに、いないか。俺も利用価値はあると考えられているのか、見張りが多いし。)」
数少ない“元”男性操縦者。
それだけでも相手には利用価値があると思われ、一夏の近くは見張りが多かった。
「(...俺の知ってるあいつらが、じっとしてるとは思えない。という事は、ここには連れてこられていないという事か。...くそ、何もできやしねぇ。)」
主人公に憧れて、主人公の立場に転生させてもらった。
だというのに、何もできない自分に一夏は情けなく思っていた。
「(...せめて、目的でも聞き出せたら....。)」
迂闊な行動は取れない。しかし、それでも少しの情報を得たいと一夏は考える。
同時に、こんな適格な判断を今までできなかった事に反吐が出る思いだった。
ちなみに、生徒の一部は連れてこられる際に気絶させられ、起きている者もほとんどが恐慌状態に陥っていた。また、男たちも秋十達などの
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