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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第101話:一部の愚か者が組織の信頼を貶める。
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でつまむと、空いた右手で眼鏡を取って座った瞳を見せ付けるリュカさん。
更に変装グッズを顔から外し、王様へと変化して行く。

「はぁ? 下っ端とは何「お、おい隊長……そ、その人……もしかしたら……」
隊長は目の前なのに怒りで気付いてないが、周りに居た兵士の一人が気付いたらしく、言葉に詰まりながら何かを伝えようとしている。手遅れじゃね?

「あ、あの……もしかして……リュ、リュカ陛下ですか……?」
離れた場所で脅えてた酒場のマスターが、声を震わせて尋ねてきた。
「はぁ!? な、何言ってんだコノヤロー……こんな僻地に国王が来る訳ねーだろ……な、なぁ……みんな!」
来るんだよ。僻地でもリュカさんは来るんだよ。

「いいえ、その方は正真正銘グランバニア王国の現国王リュケイロムその人よ」
同じ様に変装を外し、何時ものビアンカさんに戻った所で、綺麗な声だが冷たい響きの声で、連中にとって凍えるような一言を伝える。

「そ、そ、そ、……そんな!? も、も、も、申し訳ございません!」
怒りから一気に冷めた隊長が、慌てて剣から手を離し、凄い勢いで下がると、床を大きく鳴らして土下座し始めた。手遅れだよ。

オイラ達の周囲に居た他の兵士等も一斉に隊長の横に並んで土下座を始める。
怒ってる雰囲気が少しも消えてないリュカさんは、つまんでた剣を隊長の鼻先スレスレに刺さるように弾き放すと、懐からMH(マジックフォン)を取り出して誰かに連絡を始める。

MH(マジックフォン)に映し出されたのはアニキだった。
どうやらこれでオイラも家に帰れると、思ったんだけど……
リュカさんはこの村での事を「クロウの言ってた通りだった。今すぐピピンとコイツ等の上司全部連れてお前も来い!」と怒りながら言って通信を切る。

もう少し帰れそうに無いけど、ハラハラした分200(ゴールド)の意味はあった仕事だと思う。
でも出来れば、もう二度と引き受けたくない仕事だ。

アローSIDE END



(グランバニア王国領・モストゥーン村:宿屋1階の食堂)
ウルフSIDE

ブチ切れてるリュカさんの指示で、軍部の関係者を俺のルーラでモストゥーン村に運ぶと、疲れ切ってるアローの姿が目に入る。クロウの報告通り、アホ共はアホな事をアホみたいに繰り返してたみたいだな。リュカさんの怒気に触れてるアロー……申し訳ないけど、楽に金は稼がせねーよ(笑)

「き、貴様等……なんて愚かな事をしてくれたんだ!」
俺が連れてきた軍人の一人シュテーカーが、仁王立ちのリュカさんの前で正座させられてる兵士達に怒鳴り声を上げる。

「も、申し訳「愚かなのは貴様も同じだ!」
正座組の謝罪を遮り、リュカさんは押さえられない怒気をシュテーカーにも向けた。
それを見てシュテー
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