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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第101話:一部の愚か者が組織の信頼を貶める。
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の悪い兵士等に文句を付けるリュカさん。
普段お酒は飲まない人だから、本当に飲みたかった訳じゃ無いのだろう。
「うるせぇな。お前旅の者か?」
「……はい。王都で働き口があると聞き、ヒストニス村からやって来ました」
一家揃って引っ越し中って設定だね。
「ほぅ……ご苦労なこったなぁ。だけどよぉ、この村に来たからには、滞在税を支払って貰うぜ。あと通行料もな」
「はぁ? 何ですか滞在税って? 通行料もですが聞いた事無いですよ」
多分この柄の悪い兵士等が、勝手に設定して金を違法に巻き上げてるんだと思う……あ!?
そ、そういう事か……今回変装までしてこんな田舎に来たのは、勝手な事をしてる馬鹿共を確認・お仕置きする為なのか!
その為に偽家族を作り出し、そこの息子役にオイラが抜擢されたんだ。
それならそうと説明してくれれば良かったのに……200
G
(
ゴールド
)
じゃ断ったけど。
「馬鹿野郎。滞在税ってのはなぁ、この村独自の法律なんだよ! この俺が取り仕切ってるモストゥーン村のな!」
「貴方は唯の兵士でしょ。この村の治安を守る責務があっても、取り仕切る権利は存在しない。それはこの村の自治に委ねられてるんですからね」
「あぁ? 能書きの多いオッサンだなテメー! お前等は俺等に守られてるんだから、黙って金を出しゃ良いんだよ!」
「出す訳ないでしょ。我々は貴方方に守られてるんじゃ無く、貴方方に守らせてやってるんです。市民を守る事を許可してあげてるから、その示しとして国に税金を支払ってるんです。貴方達の給料は、その税金から出てるんでしょ」
「何だぁテメー。逆らおうってのかぁ!?」
そりゃ逆らうだろ。
お前等の方が間違った事してる訳だし、凄んでみせてる相手は王様なんだし。
「よう隊長。この
女
(
スケ
)
みろよ……良い身体してるぜぇ。眼鏡取れば結構な美人そうだしよ。俺等に刃向かった罰として、このオッサンの女房を没収ってありなんじゃねぇ?」
何時の間にかオイラ達の居るテーブルを囲うように配置された柄の悪い兵士の一人が、ビアンカさんに顔を近づけて危険な発言を放つ。死ぬ気か?
「おいボンクラ。俺の妻に汚い顔を近づけんじゃねー!」
アニキから聞いた事があるんだけど、リュカさんが自分の事を「俺」と言ってる時は、本当に怒ってる時の可能性が高く、巻き添えを受けたくなかったら全速力でその場から離れた方が良いらしい。でも逃げられる状態じゃ無い……どうしよう、怖いんだけど。
「オイこらオッサン! 誰に向かって口利いてんだよ? 死にたいのかぁ、あぁ!?」
死にたがってるのはお前等だ。
誰に向かって凄んだ上に剣を顔に近づけてるんだよ!?
「誰に向かってだと? 自国の兵士の下っ端連中にだよ!」
向けられた剣を左手の人差し指と中指
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