第3章 リーザス陥落
第100話 救出
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「なんだ? そのなんちゃら破壊光線とは。長くて噛みそうな名だが 役に立ちそうな魔法だな。よし、シィル。使ってみろ」
「む、無理ですランス様……かなり高度な魔法で……」
「ええい! 役立たず」
「ひんひん……」
無茶なランスの要求はさておき、よくよく周囲を見渡してみると、同じような彫像がいくつも転がっていた。つまり、この彫像の数だけ兵士がいて、全て殺されていると言う事だ。
「内輪もめ……? 確かに自暴自棄になってもおかしくない現状だとは思うけど……」
かなみは、彫像を見てそう呟く。
内輪もめの可能性はあるだろう。だが、現状で残存する兵力をイタズラに消費する様な真似をするだろうか? と言う疑問も残った。完全に攻め込まれ、全ての将がいない現状で……。
「まぁ良いだろう。ラッキーだと思って先に進むぞ」
不安要素は多々あるが、ランスを先頭に突き進んでいく。
到着当初は、警報機を踏んだ時に遭遇したヘルマン兵のみであり、後は全ての敵兵が無力化していた為 問題なく進む事が出来た。
そして、数分後の事。
「む……? お前ら、静かにしていろ」
ランスが歩みを止めて 耳を澄ませた。
かなみにも微かに聞こえてくる声。……ランスの方が先に気付くのは ある意味では凄いと言えるだろう。恐らくは女の声だと言う事と、今何が行われているのか、その理由に依存するのは言うまでもない。
今リアは凌辱されている。マリスと一緒に……。
〜牢獄内〜
「ぁっ……ぐっ………」
今にも消え入りそうな弱弱しい声が響いていた。
そんな中で、妖艶さと下衆さが合わさったかの様な声も響く。
「ふふ、最近は少し苦痛にも慣れてきたかしら? それとも衰弱しているだけ?」
「…………ぁっ……」
返答する気力もわかないのだろうか、リアは暗く沈んだ顔で頷いていた。しかし、身体だけはしっかりと拷問に対する恐怖の為か、小刻みに震えている。
「くすくす、見て。今日はいいお土産があるのよ」
「っ……! そ、それ……!」
リアは、サヤの持つものを見て、リアが身体を仰け反らせた。
「先日から言っていたヘルマン印の入った焼き印よ。ようやく出来たの。魔人のサテラ様が中々許してくれなかったけど、ここしばらくは忙しかったらしく、構ってられなくなったのかもね? 気軽にOKしてくれたわ。サテラ様はアンタたちを庇ってる様にもみえなくも無かったけど…… 一体何をしたのかしら?」
サヤの言葉に、返事を返す事など出来ない。
と言うより、仮に万全の状態だったとしても、魔人が自分達を庇う事など想像も出来ず、出来る訳もない為答える事
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