第3章 リーザス陥落
第100話 救出
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魔だし、ここでの単独行動は典型的なヤラれキャラの末路だし。……早く終わんないかなぁ……?」
「えいえいおー! いけいけゴーゴーっ♪」
「そして、なんでコイツはこんなに元気なの……」
アテンとジュリアの謎コンビ。テンションに差が明らかにあって、少々危なっかしい気もするが、アテンが渋々とさせながらも、しっかりとジュリアの事をフォローしてあげてるから大丈夫そうだ。やっぱり何だかんだと面倒見が良い。
こちら側の戦いでは大きな問題は無さそうだ。そう、全ては王城での戦いにかかっている。大きな闇がそこにあるのだから。
場面はランス達一行。
王城を目指しているランス達は 漸く下水道から上がる階段を発見した。
「おっ…… ここか。前と変わらず、じめじめと陰気な場所だな。明かりがあるだけマシだと言えるが」
ランスが見覚えがある様に周囲を見ながらそう言う。
そう、地下からの侵入口、王城のこの牢獄へと通じているのだ。ベタだと言えるかもしれないが、構造上最も配置しやすく作りやすい。牢獄は地下に作っている為。
「何? 来た事あるの? ああ、なるほど 捕まるくらいおかしくないか、ランスだし」
「ランス懲罰チョップ!」
かなみの発言を訊いて、反射的にランスのチョップが頭上に炸裂する。
「いたっっ!! な、何するの!」
「馬鹿者が! オレの様な聖人君子が捕まる訳ないだろうが! ユーリのガキじゃあるまいし!」
「何でユーリさんが捕まるのよ!! 逆でしょ、逆!! 聖人君子って言うのもぜーーーったいユーリさんの方よ!」
ランスと一緒で聞き捨てならない言葉が聞こえた為、盛大に抗議するかなみ。
「大バカ者が! あのガキはオレ様の気分を害した罪があるのだ! オレ様を差し置いて妙に馬鹿高いレベルをしていたんだからな!」
「ユーリさんは常日頃鍛錬を怠ってないからでしょ!! ランスも少しは見習え!!」
「ふんっ、オレ様に鍛錬など必要ない! 常に最強なんだからな!」
やんややんや、と不毛な言い合いが続く。
見ていられなくなったシィルが止めようとした時だ。
「あ、あの落ち着いて……っ!! ランス様っ! かなみさん! こえ、声が聴こえます!」
声が、何処かからか、声が聞こえてきた。『きゃーーー……』と言う今にも消え入りそうな声。この密閉された牢獄内部だったからこそ、聞こえたであろう声。
「っっ、い、今の声…… リア様っ!!」
聴き忘れる筈がない。 例えランスと言い合っていたとしても逃す筈もない。シィルが気付いたと同時に、かなみもその一般人よりははるかに発達している聴力で聞きとれていた。直ぐに行動をしようとした時
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