第3章 リーザス陥落
第100話 救出
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なんて、端から出来ないと言う事だ。
サテラがリアたちを庇う様な仕草をする理由はたった一つしかなく、それを知る由も無ければ、追及する気力もとっくに尽きていたから。
「まっ、どうでも良いか、それよりももっともっと面白い事をしましょう。この焼き印をね、付けてあげるの。そうなったらたとえここを救出されたとしても、もう王女には戻れないでしょうね……。ヘルマンに汚された王女として汚名を抱えて生きていきなさい」
「ひっ! い、いやっ、止めて……ッ!!」
それはリア自身が嘗て、幼気な少女たちにした仕打ちの1つである焼き印。
止めて、と懇願を口にするリア。……さりとて 相手は、それを止めるだろうか。
いや、かつての自分は止めたりはしない。苦痛に歪めば歪む程喜んだ。もっともっと望み続けた。……眼前のサヤも同じ貉の蟲だ。つまり、止めてくれる筈がないと言う事。
「ふふ。ああ、勿論向こうで延々と犯されてるマリスにも同じ印を付けてあげるわよ。お揃いで羨ましいわ」
ランスに叱咤されて改心した、とも言って良いリア。
そしてユーリに叱咤されて、自らが規範となる様に迷った時の道しるべとなる様に努めようとし、まず間違いなくリア以上に改心したマリス。
嘗ての罪が今降りかかってきている様にも見えた。
「さぁ、今屈服の印をつけてあげる………」
それでも、例え許されない事をしたとしても。思う事だけは自由だ。
「(ダー……リン………っ)」
初めて怒ってくれた相手。初めて抱いてくれた相手。初めて痛みをくれた相手。
もう何度目か判らないが、愛しい男の名を心の中で呼び続けた。
「ふ、ふ――――……っ お――っほほほほほほほ!」
サヤの笑いが牢獄無いに響き渡ったその時だった。
「コラ、待て! 一応リアもオレ様のものだぞ。傷つける事は許さん!」
「………えっ!?」
サヤにとってはまさかの展開だ。
この場に侵入者が現れようなどと誰が想像できるだろうか。王女は最重要人物の1人である為、厳重な警備をしている筈だったから。
だが、サヤは知らなかった。
もう魔人側の力は無いと言う事に。魔人自体がこの場へと誘導するかの様にヘルマン兵を排除していた事に。
「がーーーーははははははははは! オレ様、参上!」
「きゃあああああああ! ななな、なによ、貴方!?」
「さあさあ、大人しくしていてもらおうか!」
現れたのはランス。
サヤの背後を完全にとったランスが、盛大にサヤを揉み下しつつ、羽交い絞めにした。
「きゃ、きゃあ! いや、離して! わたくしに触れるんじゃありません!」
「いて、いててて、お前こそ暴れるな」
「リア様!!」
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