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オズのジュリア=ジャム
第五幕その八

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「だからね」
「それで、ですか」
「そう、御飯の時間だけれど」
「あっ、その御飯をですか」
「出しましょう」
「テーブル掛けで、ですね」
「テーブル掛けは何でも幾らでも出そうと思えば出せるから」
 そうした魔法の品だからだというのです。
「ここは沢山出してね」
「街の人達にですね」
「お礼をしましょう」
「そうされるんですか」
「そう、そして皆で美味しく食べられるものといえば」
 さらに考えて言うジュリアでした。
「バーベキューかしらね」
「あっ、バーベキューですか」
「あれなら皆で食べられますしね」
「楽しく賑やかに」
「それならですね」
「街の人達も喜んでくれますね」
 神宝達五人もバーベキューが好きなので笑顔で応えます。
「それじゃあ今からですね」
「テーブル掛けからバーベキューを出して」
「そうしてですね」
「街の人達に食べてもらうんですね」
「それで私達もですね」
「今晩の御飯は」
「そうよ、皆で食べるからね」 
 だからというのです。
「バーベキューよ」
「わかりました」
 五人で応えてです、そしてでした。
 ジュリアはテーブル掛けからとんでもない量の、本当に街の人達皆がお腹一杯食べられるだけの量のバーベキューを出しました。おやつの時間には起きていて事情を聞いてからまたお手伝いをしていた街の人達もです。
 そのバーベキューの量に驚いてです、ジュリアに言いました。
「こんなに沢山だなんて」
「お礼っていうけれど」
「これはまた凄いお礼だね」
「まさかこれ程までなんて」
「思いもしなかったわ」
「というかお礼もね」
 これ自体もというのです。
「別にいいし」
「街のことだからそうするのは当然よ」
「図書館はこの街の大事な場所の一つだし」
「そこを何とかするのは当然だよ」
「それでお手伝いもないし」
「起こして言ってくれてもよかったから」
 このことも問題なかったというのです。
「それでお礼なんて」
「それもこんなに美味しそうなバーベキューなんて」
「別にいいわよ」
「ここまでは」
「いえ、私達の気持ちですから」
 ジュリアは謙遜する街の人達ににこりと笑って答えます。
「是非です」
「食べて欲しい」
「そう言うんだ」
「この沢山の美味しそうなバーベキューを」
「今から」
「そうして下さいね」
 是非にというのです。
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