チームの柱
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」
「三番打者最強説?」
「そう!!野球でセオリーと言われる点数の取り方は一番が出て二番が送り三番が返す!!だから三番にそのチームで一番打力がある選手を置くのよ!!
四番五番は三番を敬遠させないためにそれに次ぐ実力者たちを並べるわ!!
六番にはクリンナップが残したランナーを返してもらうためにチャンスに強い選手!!七番には下位からチャンスをメイクするために出塁率がある選手!!八番には七番をキッチリ次塁に送るためにバントができる選手!!そして九番!!九番はランナーを進めたり一番にすんなりと行かせないように小技を使える選手を置くのよ!!
全ての打順に適した役割がある!!にこたちはそれに応えなければいけない――――」
カキーンッ ゴツッ
「いったぁ!!」
いつまでも演説が終わりそうになかったが、穂乃果が初球を打ちに行き、それがグラウンドに背を向けていたにこのお尻に直撃した。
「ごめ〜ん!!にこちゃん!!」
「ごめんじゃないわよ!!ちゃんと前に打ちなさいよ!!」
「にこ、お前はちゃんと試合見てろ」
止めようか散々迷っていたが、これ以上は試合に影響が出かけないとにこを諭す。にこは剛に言われては何も言い返せないので、さっきまでのハイテンションとは正反対に、チワワのように静かになっていた。
ガッ
「「「「「あ・・・」」」」」
ようやく集中して試合を見れるかと思った途端、穂乃果が高めのボールを打ち上げる。
ポテンッ
しかし、フルスイングだったことが幸いし内野と外野の間にボールが落ちた。
「やったぁ!!初ヒット!!」
「穂乃果ちゃんすごいニャ!!」
タイムリーを打ったかのようなガッツポーズをしている穂乃果とそれにテンションマックスで拍手を送る凛。一方剛は色々と言いたいことはあるが、あとで話そうとぐっと飲み込み、ダミーのサインを送る。
「行っくニャー!!」
カキーンッ
打席に入りすぐの初球、甘く入ってきたストレートに快音を響かせる。打球は一二塁間を割り、一塁ランナーの穂乃果が三塁に到達する。
(ヤバイ、うまくハマりすぎ)
穂乃果が出て凛が足を活かしてノーアウト一二塁、もしくは一三塁を作りたいと思っていた今回の打順、それが狙い通りに行きすぎて自分でも驚いている。そして打席には、このチームで一番期待が持てる人物が入る。
「フーッ」
一つ大きく息を吐き、打席に入る。その姿には風格が伺え、オーラが見えるようだった。
カーンッ
2ボール1ストライクからの四球目、肩口から入ってきたカーブを巻き込むように引っ張る。真芯で捉えたため打球こそ上がらなかったが、鋭い打球がレフト線を破る。
「やった!!初得点!!」
ファールグラウンドを転々とし
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