暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第37話 『ご存知なので』
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ことできたんだ?」
「そうそう。私も聞きたかった。何があったの?」


 あいつとはディエチのへヴィバレルを細かく割いた性別の分からない人間のことであった。通信傍受はしていたが、聞き取れず、顔もバイザーで隠れ分からなかったのだ。
 ディエチの代わりにクアットロが映像を映し、見事に一撃が割かれたのを見た。


「え、なにこれ」
「あいつが誰なのかは分からないけど、原理は分かったわよぉ」


 クアットロが自慢げに言う。


「一体なに!」


 ディエチが知りたくてたまらないというようにクアットロに迫る。


「ちょっと、落ち着いてよぉ。あれはねぇ、紡解点(アンラヴル・ポイント)を突かれたのよ」
「紡解点?」
「そ。魔力とか、私たちのエネルギー生成とかに必ずある、生成上一番弱い部分の(ポイント)のことよぉ」
「そこを突かれると、あんなに簡単に」


 クアットロがふるふるとかぶりと振る。


「まっさかぁ。弱いっていっても周りよりってなだけで、威力が弱いところじゃないわぁ」
「じゃあ――」
「単純に」


 ディエチの言葉を彼女はさえぎった。


「考えられるのは3つ」
「……うん」


 ずいと三本の指を立てられディエチは頷く。こぶしを作り人差し指を立て、


「ひとつめはへヴィバレルはきりもみ状に回転してるから紡解点を見極めるのはほぼ不可能」


 次に中指を立て、


「ふたつめは、あの威力を微動だにせず押し返せる物理的な力がないとはじかれるから不可能」


 最後に薬指を立てた。


「みっつめは、あの威力に耐えられる堅牢な魔力を瞬時に作れないと不可能」
『……』


 全員が黙った。


「つぅまりぃ、高回転するヘヴィバレルの紡解点を見極め、はじき返せる力――非常に強い足腰と腕力――をもち、瞬時に硬く強い魔力生成を持った人間だからできた。ということねぇ」
「……ちょっとまってよ」
「なぁに、セインちゃん」
「例えば、ほら、向こうの隊長たちが間に合ってて防いだらどうなるのさ」
「防げるでしょうねぇ」


 セインの言葉に即座に答えた。


「その説明じゃ隊長たちみんなそうだってこと?」


 彼女は少したじろいでいる。


「ん〜、違う違う」
「え?」
「あちらさんの隊長たちはみんな魔力値が高いでしょ? そんなの魔力量にものいわせれば防げるわ。もちろんこちらも本気なら分からないけど」
「……?」
「私が言ってるのは量じゃなくて質の話」


 分からないようなので、視点を変えて割く瞬間の映像を見せる。
 遠目の映像をどんどん拡大させた。


「当たる前にカートリッジをロ
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