第五幕その六
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「そうしていくべきかな」
「我々がお話して」
「そのうえで、ですか」
「各階単位でなおしていく」
「そうしていくべきですか」
「これがいいんじゃないかな」
かかしはこうお話しました。
「どうかな」
「そうですね、こんな状況が全階ですから」
「地上の五階と地下の二階全てが」
「しかもこの図書館は敷地面積も広いですし」
「その分蔵書も膨大ですからね」
「それならだよ」
もう是非にというのです。
「人を集めてね」
「そうしてですね」
「一階一階ですね」
「私達が別れてですね」
「手分けしてなおしていく」
「そうすべきですね」
「それでは」
書士の人達もです、ここまでお話を聞いてでした。
頷き合ってです、こう言いました。
「わかりました」
「それでやらせてもらいます」
「人を集めて各階で手分けしてなおしていきましょう」
「そうしていきましょう」
「それじゃあまずは人に来てもらおう」
木樵も再び言いました。
「これからね」
「問題は人がです」
「ここにいないことですね」
「我々以外は」
「そのことが問題ですが」
「うん、どうして集めるかだね」
木樵も書士の人達と一緒に考えるのでした。
「具体的に」
「皆街の他の場所の片付けをやっと終えてです」
「お昼も食べてです」
「今はお昼寝の時間ですね」
「この街は午後はお昼寝をするんで」
「それでなんです」
「今は人手が」
「それは困ったね、お昼寝をしている人は起こしたら可哀想だね」
心優しい木樵にそうした人を起こそうなんて考えられる筈がありません、ですからこう言ったのです。
「やっぱり」
「はい、ですから」
「これをどうするかですよね」
「果たして」
「もう街の人達は寝ていますから」
「一体」
「いや、やり方はあるよ」
ここで言ったのはモジャボロでした。
「街の皆が寝ていてもね」
「人を集めることは出来る」
「そうなんですか」
「うん、僕のラブ=マグネットを使えばね」
モジャボロの秘密兵器です、これを出せば誰もが彼を好きになってくれるという。
「街の皆が寝ていても来てくれてね」
「それで、ですか」
「皆が手伝ってくれる」
「そうしてくれるんですか」
「そうだよ、じゃあ早速出すから」
そのラブ=マグネットをというのです。
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