第五幕その三
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そのうえで皆でロシア料理のレストランに入ってでした、そうして。
ジャガイモが沢山入った濃いサラダとビーフストロガノフにボルシチ、鱒のフライに黒パンとクッキーの様に固いケーキをデザートに頼んでです。ロシアンティーをジャムを舐めつつ飲みながらです。
皆でロシア料理を楽しみました、その後で。
町を散策して楽しんでいましたが町の北東の端のかなりの部分を占める建物の前で、でした。人々が困っていました。
「参ったね」
「全くだね」
「こんなことになるなんて」
「どうしたものかな」
「急にだからね」
「あれっ、どうしたのかしら」
恵梨香は困っている人達を見てでした、まずは何かと思いました。
それで、です。その人達のところに行って尋ねました。
「一体どうしたんですか?」
「うん、図書館がね」
「大変なことになっているんだ」
皆その大きな建物を見つつジュリアに答えました。
「もうね」
「酷いことになっていて」
「図書館の中の本がね」
「本棚から出て滅茶苦茶になっているんだ」
そうした状況だというのです。
「これをどうしようか」
「けれど床に落ちている本が多過ぎて」
「具体的にどうするか」
「どうして収めようかってね」
「考えているけれど」
「これがね」
どうにもというお顔でジュリアにお話するのでした。
「あんまりにも酷い状況だから」
「もう何から手をつけたらいいかわからなくて」
「僕達図書館の書士だけじゃ人手がとても足りなくて」
「途方に暮れているんだ」
「でしたら」
ジュリアはすぐに決断して書士の人達に答えました。
「私達がお手伝いさせてもらいます」
「片付けを手伝ってくれるんだ」
「そうしてくれるんだ」
「はい」
是非にという返事でした。
「そうさせてもらいます」
「あっ、ジュリアさんじゃないか」
「ああ、そうだね」
書士の人達はここでジュリアのお顔をよく見て気付きました。
「都の王宮の侍女さんの」
「今回は冒険でここまで来たのかな」
「かかしさんや木樵さんもいるね」
「ジャック君もモジャボロさんも」
「それとあの子達は」
「確かオズの国の名誉市民の」
「あの子達だね」
「五人の」
「はい、そうです」
その五人が答えました。
「僕達外の世界から来ています」
「今回も冒険させてもらっています」
「ジュリアさん達と一緒に」
「そうさせてもらっています」
「今はこちらにいます」
「そうか、それで君達もかな」
書士の人のうちの一人が五人に言いました。
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