第32話
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う理由にまさかそのような理由があったとは……」
「そんなとんでもない理由、正直知りたくなかったな……」
「要は料理に毒は入っていないって意味なんだから、逆に考えれば安心して食べられるって事なんだから、そんなに気にしなくていいと思うんだけどな〜。モグモグ……お代わり!」
我に返ったガイウスは静かな表情で考え込みながら自分が使っている食器を見つめ、疲れた表情で呟いたマキアスに指摘したミリアムは呑気な様子でお代わりをエリゼに要求し、ミリアムの呑気な様子にアリサ達は脱力した。
「私達は他国であるメンフィル帝国にわざわざ夕食を用意して頂いた立場なのですから、少しは遠慮してください、ミリアムちゃん……」
「フン、そのガキの頭の中に”遠慮”という言葉は存在していないだろうから、注意するだけ無駄だと思うがな。」
「同感だ………」
呆れた表情でミリアムに指摘したクレア大尉の指摘に反応したユーシスの言葉にマキアスは疲れた表情で同意し
「フフ、私は別に気にしておりませんので、皆さんもミリアムさんのようにお代わりを所望して頂いても構いませんよ?そもそも皆さんの食事にお出しした料理に使っている食材は”パンダグリュエル”に元々あった食材ですから、貴族連合軍と敵対している皆さんが遠慮する必要はないと思いますし。」
苦笑しながらミリアムの要望に応えて新たなハヤシライスを用意したエリゼの指摘を聞いたアリサ達は再び冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「い、言われてみれば”パンダグリュエル”の規模を考えたら、艦内にいた貴族連合軍の兵士やVIP達の為に集めた大量の食材や高級食材がパンダグリュエルに保管されていてもおかしくないよね。」
「つまり、僕達が食べている料理の元となった食材は貴族連合軍が平民達から徴収した食材で、更にそれをメンフィルが奪って僕達の夕食にも使ったいう事になるね。」
「それはそれで複雑だよね……」
「というかパンダグリュエルにも間違いなく各地で正規軍と戦っている貴族連合軍への補給物資が大量にあっただろうから、よく考えてみるとパンダグリュエルを失った事は貴族連合軍全体にとって、とんでもない大ダメージになっているかもね。」
「フィ、フィーちゃん。」
冷や汗をかいたトワとジョルジュの話を聞いたエリオットは困った表情で答え、静かな表情で呟いたフィーの推測を聞いたエマは冷や汗をかいた。
「だが、フィーの言っている事にも一理あるな。しかも貴族連合軍はパンダグリュエルに続いてオルディスまで奪われたのだから、もしかしたら”主宰”であるカイエン公の立場は追い詰められている状況かもしれないな。」
「そうね。よりにもよって、旗艦と親玉の故郷が奪われたんだから、貴族連合軍に加担している貴族達は
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