第31話
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状況を考えた上で”お茶会事件”を起こした事は間違いないでしょうね。」
「つまりレン皇女殿下は最初から”お茶会事件”で自分が罰せられる事はないと確信していたという事か……」
「しかも結果的にクーデターを起こした”特務兵”の残党も炙り出せるから、リベールとしてもあまり文句は言えない事も想定していたんだろうね〜。」
「確信犯でそんな事をするなんて、相当性質が悪い皇女だね。」
トワの推測にシェラザードは静かな表情で答え、シェラザードの答えを聞いたアルゼイド子爵は重々しい様子を纏って呟き、ミリアムは疲れた表情で呟き、フィーはジト目になってレンの顔を思い浮かべた。
「そうなると……レグラムでの”宅急便”の件や、和解条約の事を知った我々が今こうして皇女殿下やユーシス様を交えて話し合っている事も全て”お茶会事件”同様レン皇女殿下が描いたシナリオかもしれませんわね。」
「そして例えエマ達が特務部隊の指揮下に入らなくても、結果的に”殲滅天使”――――特務部隊が考えた内戦終結の方法にエマ達が協力する形になるように誘導するかもしれないわね。」
「つまり”殲滅天使”にとって、”Z組”がどんな選択をしようが、”殲滅天使”の掌の上って事かよ……」
「それは………」
「………………」
シャロンとセリーヌ、トヴァルの推測を聞いたガイウスは複雑そうな表情で答えを濁し、アルフィン皇女は辛そうな表情で黙り込んでいた。
「……オリヴァルト殿下。”参謀”の件で一つ気になる事が出て来たのですが”参謀補佐”のセシリア将軍はどのような人物なのですか?」
「セシリア将軍か……申し訳ないが私もセシリア将軍と話す機会はそれ程無かったから、セシリア将軍がどのような性格をしているか等はわからないんだ。」
ある事を思い出したサラの質問にオリヴァルト皇子は静かな表情で答えた。
「え……オリヴァルト殿下はいつセシリア将軍閣下と話す機会があったんですか?」
「”リベールの異変”が終結して数ヵ月後に行われたリウイ陛下とイリーナ皇妃の結婚式の時さ。」
「ああ、あの時ね。そう言えばあんたやお姫様達は披露宴の時にメンフィルの貴族や皇族達に挨拶をしていたから、シルヴァン皇帝の親衛隊を率いている立場である彼女とも面識があってもおかしくないわね。」
アネラスの疑問に答えたオリヴァルト皇子の答えを聞いたシェラザードはかつての出来事を思い出した。
「そう言えば……セシリア将軍閣下はシルヴァン皇帝陛下の”名代”としても特務部隊に参加されているとの事ですが………」
「なっ!?セシリア将軍閣下がシルヴァン皇帝陛下の”名代”!?」
「”皇”の”名代”は皇族である事が通例だが……まさかセシリア将軍はメンフィル皇家と何か関係が
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