第02話 満州会戦 オープニング
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はるか昔、星域間の移動には数百年以上の時間が必要であり、
人類は限られた星域に点在していた。
それでもヒトは宇宙のすべてを求め気が遠くなるような期間を費やし、
世代交代型宇宙船で新天地を目指した。
人類発祥の惑星は今や名前や場所さえ失われた状態で、
現存する最古の国家とされる日本帝国に伝わる神代の歴史書に故星とだけ記されている。
還るべき故星を失った人類はあてもない宇宙に広がっていく……
ついでエイリス帝国が発生し、ヨーロッパ星海域の国々が発生していった。
やがて統一宇宙歴ゼロ年。
ワープゲートを利用し、星域間を瞬時に移動するワープ航法が発見された。
ワープコードが徐々に見つかり、散らばっていた世界が点で繋がってゆく。
大航海時代の幕が開け、様々な国家が産声をあげ、あるいは滅んでいった。
それから数百年。
星域ネットワーク図は現在の形に近づき、人類は限られたこの世界を奪い合ってゆく。
エイリス帝国は世界の半分を支配下におき沈まぬ帝国と呼ばれた。
しかし百年と待たず、独立戦争が勃発。ガメリカ共和国が誕生する。
革命、独立、侵略……戦火は世界のどこかで灯り続ける。
やがて各国は同盟を組み、連合を作り……初の世界大戦を迎える。
多くの犠牲を払った激動は富を生み、それを得た者をさらに貪欲にさせた。
だが、日本で現在の帝が即位した頃、大恐慌が発生。
世界を蝕む不景気は各地で政権への不満を高めてゆく。
革命が人類統合組織ソビエトを新たな凍土の主とし、
天才総統がドクツを敗戦からよみがえらせた。
統一宇宙暦939年現在、
ドクツ、ソビエト、ガメリカ、三つの大国が戦争を求め、開戦を目論んでいる。
エイリスではその鎮圧プランを議決。
世界を巻き込む大きな戦火が再び宇宙に灯ろうとしている。
日本帝国もまた、その潮流から逃れられはしないだろう……。
――――突然、頭の中に宇宙史のナレーションが流れる。――――
――――橋本み×きさんが歌う素晴らしいOP曲が響いた。――――
いきなり失われた記憶を思い出す。転生?エロゲ?大帝国の世界?
「伏見少将ッ!! 大丈夫ですか?」 倒れそうになる僕に気づいた女性オペレータが声をかけてくる。
「問題ない。前倉長官から連絡は?」 冷静を装い現状を確認する。
「旗艦、日向より連絡あり。これより第四艦隊が敵の前衛艦隊の攻撃に移る」
北京星域、満州地区
現在、中帝国の支配星域に日本帝国が誇る海軍主力艦隊が侵攻中。
戦艦8隻、巡洋艦17隻、駆逐艦37隻にも及ぶ大艦隊である。
(やばい。この戦いは負ける。)
第二艦隊の樋口提督と第三艦隊の末山提督による裏切り。
しか
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