セフィリアの覚悟。RX vs 時の番人!!
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から知らない可能性の方が高かったが、トレインとスヴェンの表情の強張りを見て、その考えを撤回した。
その後はスヴェンの提案で、話の続きは彼らが泊まっている宿にてすることとなった。
宿に移動した4人。
そこで光太郎は先日の殺人鬼が道タオという力を星の使徒という組織から与えられていたこと、星の使徒が秘密結社クロノスを滅ぼそうとしていることを話した。イヴは気付かなかったが、星の使徒の名前を出した時にトレインの雰囲気が一瞬だけだが豹変したのを光太郎は感じ取っていた。もっとも、その理由を推し量ることなどできなかったが…。
「俺は先日初めて秘密結社クロノスという組織の名前を知ったんだ。その様子だと2人とも知っているようだけど、教えてもらえないか?」
光太郎の問いにスヴェンはトレインの顔を見やる。トレインはため息をついて立ち上がり、冷蔵庫からミルクを取り出し一口飲んで言った。
「俺の…前の職場だよ」
「…!」
クロノスの組織を知っているかを聞きたかったのだが、トレインの言葉はそれ以上のものだった。知っているどころではない。内情すら把握していると思われる。光太郎は立ち上がってトレインに問いかける。
「教えてくれ! クロノスはどういう組織なんだ? 星の使徒の男はまるで悪の組織のような物言いだった。その実体はどうなんだ!?」
「悪の組織…ね」
トレインは独りごちる。光太郎は秘密結社クロノスの正体を知ることに必死であったが、イヴはトレインの雰囲気の変化に驚いて、読んでいた本から目を離してしまっていた。あの飄々とした子どもじみた性格のトレインの姿に、陰のようなものが見えていたからだ。
「正義と悪、そう割り切れるもんじゃねえよ。クロノスはこの世界の土台みたいなもんだ。クロノスが滅んだら、間違いなくこの世界は混乱する。だからと言って、正義の組織と言う気もねえ。世界の安定を維持するために、反クロノスを掲げる連中の暗殺もする組織だからな」
「…暗殺…だと!?」
「そして俺はそこの特殊部隊、時の番人クロノ・ナンバーズと呼ばれた元・殺し屋さ」
トレインのその言葉が、光太郎とイヴをより一層驚かせた。あの明るいトレインにそんな過去があったのだ。
ミルクを飲み終えたトレインが窓の外を見下ろす。
「軽蔑してもいいぜ?」
しかし光太郎は首を振る。
「軽蔑なんてしない! 過去は過去だ、今更変えることはできない。今のトレインは掃除屋だ。犯罪者を捕らえ、弱き人達を助けている。それは誇らしい事だと俺は思う!」
「…ははっ、意外というか、光太郎らしいというか。まぁ、ありがとよ」
スヴェンも光太郎の答えに苦笑する。とても熱く、どこまでもお人好し。それがトレインとスヴェンの抱く光太郎
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