殺された人々の痛みを知れ! 必殺のライダーパンチ!!
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。通路の端にある黒い跡。
「血の臭い…」
イヴは悲しみで眼を細める。酒場のマスターが言うように、確かに被害者が出ているようだ。か弱い女性や子どもをこのような目に遭わせるなど、とても許せるものじゃない。
光太郎が知る過去の敵、ゴルゴムやクライシス帝国に勝るとも劣らぬ残忍さだ。
「絶対に許せん!」
丁度その時分、殺人鬼ギャンザ=レジックは今日の獲物を探していた。
それはまるで野生の肉食獣のように。野生の獣と違うのは生きる為ではなく、あくまでも快楽の為の行動である。
そしてついに、自分のこの欲望の飢えの渇きを潤してくれる獲物が見つかった。ギャンザはじっと獲物を観察する。男がひとりと子どもがひとり。金髪の子供の姿を見た瞬間、ギャンザは喜びで体が震えた。子どもの柔らかな体を弄ぶのは最高に昂ぶるのだ。しかし最近ではどこの子どもも家の中に引きこもってしまい、その最高の玩具が手元にやってくるのは久し振りだった。最近は警察しか手にかけれていなかった。この期を逃すつもりはない。男の方はさっさと終わらせ、あの人形で遊んでやろう。
そしてギャンザは獲物に襲いかかった。
「気配がすぐそこに来ている! くっ…!」
肌に刺さる殺気を瞬時に感じ取った光太郎は、イヴを抱えてその場を飛び退いた。そしてその直後に爆発する地面。後方に着地した光太郎はイヴの前に立ち、地面から這い出てきた男の姿を視界に収めた。
筋肉隆々の下卑た笑みを浮かべる男。この男が件の殺人鬼であると光太郎は理解した。
「へぇ、よくかわしたな。どうやら今までの獲物とは違うようだ」
そしてギャンザはイヴの姿を見て舌なめずりをする。瞬間、イヴは背筋が冷たくなった。
「ガキで遊ぶのは久し振りなんだ。その玩具を置いていきな。そうすればお前は見逃してやるよ! ヒャハハハハ!!」
「貴様…子どもを…人の命を何だと思っている!」
光太郎の叫びに、ギャンザは指の関節をパキパキと鳴らしながらかんがえている。そしてニヤリと笑って「俺を楽しませる道具だ」と答えた。その答えに光太郎は激昂する。
「その邪悪な心、貴様は最早人間ではない!」
子どもとは大人にとって守るべきものの存在であるはずだ。それなのに目の前の外道はそれを玩具と、己の欲望を満たす為の道具と言い放った。それが光太郎の怒りに火をつけた。
光太郎は素早くギャンザの懐に入り、鳩尾に拳を叩き込む。
普通の人間相手であればこの時点で勝負は終わっていた。しかしこの殺人鬼は普通ではなかった。かなりの衝撃はあったものの、ギャンザは吹き飛ぶこともなく、ダメージも無いようであった。
「なにっ!?」
「へー、
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