変身・仮面ライダーBlackRX!
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
太郎の体が光り輝き、辺りをまばゆく照らす。
20人以上の部下を返り討ちにしていたトレインも、思わず目を細める。
「な、なんだ?」
そしてトレインは見た。
そこに立っていた男の姿は、見たこともない特殊スーツのような物に身を包んでいた。
光太郎は変身していた。
昆虫、それもバッタのような顔の仮面をつけ、イヴにつけられた傷も完全に治癒されていた。
「き、貴様、何者だ!?」
目の前で姿を変えた光太郎に、トルネオが腰を抜かして問い叫ぶ。
光太郎は脳裏に蘇る記憶の名を叫んだ。
「オレは太陽の子、仮面ライダーBlack、アール、エックス!」
RXはイヴを抱きしめたまま、軽くジャンプする。あくまでも軽くであったが、楽に屋敷の屋根に着地したRXはイヴをそっと降ろす。
「すぐにキミを自由にしてあげる。だから少しの間だけ、ここで待っているんだ」
「・・・うん」
約束を交わし、再びトルネオの眼前に降り立つRX。
部下が発砲するも、RXの体に傷ひとつつけることはできない。その姿は昆虫に酷似しているが、トルネオにとっては死神にも等しい存在になり変わっていた。
思わず失禁してしまっているトルネオは、RXに背を向けて駆け出し、隠していたロケットランチャーを取り出してRXに向ける。
「ふ、ふはははは! いくら貴様が頑丈なスーツに身を包んでいても、これには耐えられまい!」
勝ち誇るトルネオだが、RXに怯える素振りはない。それどころか少しずつ近づいている。
「やってみるがいい。オレは悪の力には屈しない! 正義に燃える心がある限り!」
「くっ・・・うあああああ!」
打ち出される巨大な弾丸。そして周囲に広がる熱と轟音。
その光景にイヴは思わず身を乗り出す。
「おにい・・・さん・・・」
心配そうな表情を浮かべるイヴ。しかしすぐにその表情は明るいものとなった。
「おにいさん・・・!」
一陣の風が煙を吹き飛ばす。床などは衝撃で吹き飛んでしまっているが、中心に立っていたRXには何のダメージもなく、歩みを続けていた。
そしてトルネオの眼前で拳を握り締め、横たわるトルネオの真横の床を叩きつけた。拳を叩きつけた、ただそれだけであるのに、周囲の床はひび割れ、衝撃波が辺りを襲う。
その衝撃波を間近に受けたトルネオは、外傷はないものの気を失っていた。
しばしの静寂の後、イヴは屋根を駆け、RXに向かって飛び降りた。
RXの腕の中に収まるイヴの表情は、年相応の笑顔が宿って見えた。
そんなRXの姿を見て、トレインは「かっけー」と目を輝かせていた。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ