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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica3-Aマリアージュ事件〜Encounter〜
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「あ、ありがとうございますっ、騎士トリシュタン、騎士アンジェリエ!」

万が一に拘束を解除されてしまった場合を考え、私とアンジェでバイザー娘を左右から挟み込んで警戒態勢。ランスター執務官が歩み寄って来る中・・・

――トランスファーゲート――

「・・・っ!? お2人と――」

ランスター執務官が目を見開き、そこまで言いかけた時にはすでに私たちは振り向きざまに背後に向かって私は右の“イゾルデ”による斬撃を、アンジェは刺突攻撃を繰り出す。視界の端に捉えたのは、“スキュラ”暗殺犯と思しき仮面を付けた女性。目出し帽に狐の仮面、黒のセーラー服。武装は腰のベルトに掛けた短いステッキ型のデバイス。ミッド式の魔導師か。

「え・・・!?」

「なに・・・!?」

狐面の女性は右手の五指で“イゾルデ”を白刃取りをし、左手の五指で“ジークファーネ”の穂を白刃取りした。驚くのはそれだけでなく、「指力が・・・!」すごい所為で押すことも引くことも出来ない。背格好からして20代と思われるけど、おそろしく力が強い。

「本局執務官、ティアナ・ランスターです! 手を挙げて武装を解除しなさい!」

ランスター執務官が拳銃型デバイスの銃口を狐面に向けた。すると狐面は私たちのデバイスから手を離し、私たちは一歩後退しながらもデバイスの先を向けたままでいる。

「仮面を外し、名前と出身世界、あなた達の目的を述べなさい」

「・・・ズィプツェーンテ」

――フリーレンドルヒ・ツヴァイ――

「「「っ!」」」

狐面の周囲に展開される氷で出来た短剣型の魔力弾、その数約50本。それらが展開された直後に一斉射出されて来た。私は連撃で斬り刻み、アンジェは“ジークファーネ”をバトンのように高速回転させて弾き返し、ランスター執務官は半球状のバリアを張って防御。それぞれの迎撃によって短剣の直撃は防げたけれど、短剣すべてが炸裂して視界を封じる白煙と化した。

――トランスファーゲート――

「しまった・・・! これでは何も・・・!」

「トリシュ!」

「ええ、判っている!」

両手に持つ双剣の柄頭を連結して、大弓形態シュッツェフォルムへと変形。切っ先同士を繋ぐ魔力弦に魔力の矢を番え・・・

――穿ち爆ぜる風巻きの咬釘――

「往け!」

狐面の居た場所の床に向かって矢を射る。射出時の衝撃波で私の周囲の白煙が吹き飛び、着弾と同時に爆風となったことでこのフロア全ての白煙が消し飛んだ。視界はハッキリとしたけど、それと同時に「逃がした・・・!」とランスター執務官が悔しげに漏らしたように、狐面の女性とバイザーの少女の姿が消え失せていた。

†††Sideトリシュタン⇒ティアナ†††

私が執務官となってから何度目かの任務となった
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