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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica3-Aマリアージュ事件〜Encounter〜
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リスの抱き心地を堪能した後、お菓子作りは自分が食べるためだと聞かされて、やっぱり、と苦笑して元の席に座る。

「逆に訊くけど、アンジェはいないの? 好きな人・・・?」

今度はクラリスがアンジェにそう訊ねた。アンジェの恋の噂もそう言えば聞いたことが無い。私たちの視線を一手に引き受けたアンジェは「残念ながら。生まれてこの方、初恋すらまだです」って嘆息した。

「まぁアンジェってわたし達の中で、特に高嶺の花っぽいもんね〜」

「確かに。一応、私たちみんな、ザンクト・オルフェンを統べるフライハイト家と六家のお嬢様なのに、一番のお嬢様っぽいのはアンジェだから」

イリスとクラリスの話し方からすると「私も2人と同じガサツだと?」と言われているような気がしたからジトっと2人を見ると、「アンジェよりはまぁ・・・」と目を逸らしながらもそう答えた。確かにアンジェに比べれば立ち居振る舞い、女性らしさは負けてはいると思うけど・・・。

「イリスとクラリスと同格というのは、かなりショックかもしれない・・・」

「トリシュ、それどういう意味?」

「仕方ないよ、イリス。実際にガサツだから、私たち」

ガックリ肩を落とすイリスとクラリスに「ごめんなさい」と思わず謝ってしまった。まぁこんな暗い雰囲気だったけど、すぐに明るく楽しく談笑を始める。それが幼馴染というものでしょう。

「――あ、さっきの恋話で思い出したんだけど。シスター・プラダマンテに恋人がいるみたいだよ」

「「「え゛ッ!!?」」」

イリスの突拍子もない話に私たちは目を丸くした。シスター・プラダマンテ。とても壮麗で強くて格好いい女性であるにも拘らず男性の影は一切見えず。何故シスターが結婚出来ないのか、教会騎士団の七不思議の1つとして数えられているけど・・・。

「まっさか〜」

「ありえない」

「夢を見たのでは?」

クラリス、私、アンジェとそう返すと、イリスが「割と酷い事を言ってるってこと、自覚した方がいいよ、あなた達・・・」と言って嘆息した。

・―・―・終わりです・―・―・

あの時に聞いていた特徴と一致する男性とシスターは、肩が引っ付きそうな程に寄り添って歩いていた。あの話を聞いた日からシスターに確認する勇気も無かった私たちは、今日という日に実際に目で見るまで忘れていた。

「恋人・・・なのでしょうか?」

「仲慎ましいという様子でもなかったような気がする・・・」

恋人というよりは仕事仲間と言った方がしっくりくる。以前ルシル様に教えていただいた話を想いfsづ。心理学におけるパーソナルスペースというものでは、距離が0cmから45cm以内の男女は、恋人であることが多いとのこと。シスターと件の男性の距離は、目測だったけど10cm以内。前
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